冷蔵庫にもほかの生活家電と同じく寿命があります。もし、なかなか冷えなかったり水漏れをするようになったりしたら、それは寿命が近づいているサインかもしれません。 今回は、冷蔵庫の寿命とともに、寿命が近づいているかどうかを判断する4つのポイント、そして冷蔵庫の寿命と勘違いしやすいサイン、買い替えを検討するのに適したタイミングなどについてご紹介します。また、冷蔵庫の処分方法や処分前にやっておきたいこと、買い替えの際のチェックポイントもまとめていますので、お使いの冷蔵庫に何らかの異変を感じている方は、ぜひチェックしてみてください。
冷蔵庫の平均使用年数は、「消費動向調査 2023年3月 内閣府調べ」では約13年とされています。
ただし、あくまで統計として調査された平均使用年数のため、この期間の使用を保証するものではなく、冷蔵庫の寿命は一概に何年ですと明示することはできません。
冷蔵庫をこまめにメンテナンスし正しく使用すれば長く使用することも可能ですが、間違った使い方をすれば当然故障しやすくなってしまいます。本記事の後半で、長持ちさせるためのポイントもご紹介していますので、ご参考にしてください。
冷蔵庫が寿命かどうかを判断するポイントには、主に以下の4つが挙げられます。
冷蔵庫がなかなか冷えない原因のひとつとして「食料品や飲料品の入れすぎ」が考えられます。 冷蔵庫を食料品・飲料品でぎゅうぎゅう詰めにすると、送風口が塞がってしまい冷えづらくなります。
そのため、冷えが弱いと感じたら、まず冷蔵庫内のものが多すぎないかを確認し、量を調整するようにしましょう。
それでもなかなか冷えない場合はコンプレッサーが故障している可能性があるため、取扱説明書を確認し、修理や買い替えを検討しましょう。
冷蔵庫が冷えない場合については以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひ併せて読んでみてください。
冷蔵庫が冷えない!故障を疑ったら確認したいポイントとは
自動霜取り機能が付いていない冷蔵庫から水が漏れている場合、冷蔵庫の霜が溶けた際の水を溜める「蒸発皿」に何らかの不具合が生じている可能性があります。 というのも、蒸発皿にホコリが溜まったり皿そのものが壊れたりすると、水を溜めることができず冷蔵庫から漏れてしまうことがあるのです。
そのため、水漏れを確認したら、まずは取扱説明書に従い異常がないかを確認しましょう。 それでも水漏れが収まらない場合は、修理や買い替えを検討しましょう。
冷蔵庫の水漏れについては以下の記事で詳しくご紹介しています。
冷蔵庫が水漏れしている?考えられる原因と対策を徹底解説
冷蔵庫から聞き慣れない異音がする場合は注意が必要です。
稼働音は冷蔵庫内が冷えると静かになり、長時間大きな稼働音のまま鳴り続けることはありません。にもかかわらず、長時間音が鳴り続けている場合は、冷蔵庫が不具合を起こしている可能性があります。
取扱説明書を確認し、早めに修理に出すか買い替えを検討しましょう。
冷蔵庫の異音については以下の記事で詳しくご紹介しています。ご参考にしてください。
冷蔵庫がうるさいと感じたら?確認したいポイントと対処法を解説
氷ができるまでに時間がかかったり、そもそも氷ができなかったりする場合は、何らかの不具合が発生している可能性が考えられます。
冷凍庫の不具合が冷蔵庫にまで影響を及ぼす可能性があるので、被害を最小限に抑えるためにも、冷凍庫の異変に気づいたら早めに取扱説明書を確認し、修理に出すか買い替えを検討しましょう。
冷蔵庫が冷えにくくなってくると「そろそろ寿命かな」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、寿命ではない場合もあります。そこで、以下では冷蔵庫の寿命と勘違いしやすいサインを2つご紹介します。
冷蔵庫のドアに付いているパッキンは、長年開閉を繰り返すことによって劣化し、変形してしまう場合があります。そうすると、冷蔵庫のドアが密閉できず、隙間から冷気が逃げてしまい、しっかりと庫内を冷やせなくなってしまいます。また、パッキンに汚れが付いていると、ドアを閉めた際にわずかな隙間ができてしまうこともあります。
パッキンが劣化、変形している場合は交換し、汚れの付着が原因であれば掃除して取り除くことで、再び庫内がしっかりと冷やせるようになる可能性があります。
送風口を物で塞いでしまうと冷蔵庫が冷えなくなってしまう場合がありますので、食材で送風口を塞いでいないか確認し、塞いでいるようであれば空けるようにしましょう。
冷蔵庫が故障した際の選択肢は、主に「処分」「修理」「買い替え」の3つです。 そのうち、とくに費用がかかるのは買い替えであり、節約思考の方や何らかの理由で大きな出費を控えたい方はなるべく避けたいはず。
壊れた冷蔵庫を買い替えるべきか否かについては、以下でご紹介する2つのポイントで確認できるので、ぜひご参考にしてください。
冷蔵庫が壊れた際は、まず「修理対応年数」を確認しましょう。 もし、故障したタイミングが修理対応年数の範囲内なら、修理をしてもらえる可能性が高いので買い替えずに済むと考えられます。
反対に、修理対応年数を過ぎている場合は修理できないことが多いため、買い替えを選ぶのが賢明です。
修理対応年数と併わせて、冷蔵庫に使われているパーツを保管する「部品保有期間」も確認することをおすすめします。
「公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会」によると、メーカーの部品保有期間は9年といわれています。
もし、故障したタイミングがこの期間を過ぎていたら、修理に必要なパーツが揃わないため買い替えを選択することになります。 取扱説明書を確認するほか、メーカーに問い合わせるようにしましょう。
冷蔵庫の買い替えを検討するタイミングは、故障したときだけではありません。では、ほかにどのようなタイミングがあるのでしょうか。
まず「電気代が高いとき」が挙げられます。冷蔵庫は、常時電源が入っていて冷やし続けているため、生活家電の中で電力消費量が多い製品のひとつです。
新しい発売時期の冷蔵庫ほど省エネ性能に優れているものが多いので、「電気代を抑えたい」という場合は買い替えを検討するのがおすすめです。
「家族が増えたとき」も、冷蔵庫の買い替えを考えるのに適したタイミングです。
利用人数と冷蔵庫のサイズが合っていない場合、食料品や飲料品が入らなくなる上に、無理やり詰め込むと電気代がかさむ可能性があります。
節約したつもりが却って出費を引き上げることもあるため、家族構成に変化があったときは利用人数に合った冷蔵庫に買い替えることを検討しましょう。
このほか、「引っ越しするとき」も冷蔵庫の買い替えを検討するタイミングのひとつといえます。 なぜなら、今使っている冷蔵庫が必ずしも新居にマッチするとは限らないためです。
サイズが合わなかったり、デザインが新しいキッチンに馴染まなかったりする可能性があるので、買い替えを検討しましょう。
寿命を迎えた冷蔵庫の処分方法は、主に「リサイクルに出す」「下取りに出す」の2つです。
冷蔵庫は粗大ごみとして処分することができません。 これは、「家電リサイクル法」によってリサイクルすることが義務付けられているためです。
処分する際は収集運搬料金とリサイクル料金を支払い、指定引取場所に持ち込むなどの正しい処分方法が求められます。
冷蔵庫の買い替えを検討している場合は、家電量販店や通販サイトにて下取りに出すのがおすすめです。
上記の収集運搬料金とリサイクル料金は支払う必要がありますが、 下取りを行う家電量販店や通販サイトによっては、下取りに出すことで新たに購入する冷蔵庫が値引きされたり、家電量販店や通販サイトで利用できるポイントを獲得できたりする場合があります。
ジャパネットでは、下取りで購入できる冷蔵庫も取り扱っています。ぜひチェックしてみてください。
「冷蔵庫 下取り」で商品を探すなお、冷蔵庫の処分方法については以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひ併せて読んでみてください。
冷蔵庫はお得に処分できる!5つの処分方法と注意点をご紹介
寿命がきてしまった冷蔵庫を処分する際、事前にやっておきたいことがありますので、以下にて押さえておきましょう。
冷蔵庫を処分するまでに、庫内にある食品はなるべく使い切ってしまいましょう。新しく届いた冷蔵庫は、庫内が冷えるまでに数十分〜数時間かかってしまう場合もあり、すぐに使えるわけではありません。食品を使い切っていないと、新しい冷蔵庫が冷えるまでは常温の状態で保存することになり、生ものなどは傷んでしまう可能性があります。
このような事態を防ぐためにも冷蔵庫を処分するまでに食品を徐々に減らしていき、当日までには極力空にしておくようにしましょう。
冷蔵庫を処分するまでに庫内の食品を使い切れない場合は、クーラーボックスなどを用意するのがおすすめです。氷や保冷剤などをクーラーボックスに入れておき、そこに食品を保管すれば、一時的に冷蔵庫の代わりとして使えます。
冷蔵庫を長持ちさせるには、使い方に気をつけたり一工夫加えたりすることが大切です。
ドアパッキンは汚れると傷みやすく、冷気漏れの原因になります。
また、ドアパッキンに汚れが付いたままだとドアが閉まり切らず、隙間ができる場合があります。隙間があると冷蔵庫内の冷えが悪くなり過剰に冷却時間が長くなることで、早く寿命を迎えてしまう事態になりかねません。
そのため、ドアパッキンは定期的に掃除をすることが大切です。
冷蔵庫に食料品や飲料品を詰め込みすぎてしまうと、冷蔵庫内が十分に冷えなくなってしまいます。 冷えが弱まると冷却時間が長く稼働するため、寿命が早まる可能性があります。
さらに、詰め込みすぎが原因でほしいものを取り出しづらくなると、冷蔵庫を開けている時間も長くなります。
寿命を早めないためにも、そして冷房効率を下げないためにも、冷蔵庫内への食料品や飲料品の入れすぎには注意しましょう。
送風口はゴミやホコリが溜まりやすく、そのまま放置すると故障を引き起こす可能性があります。
そのため、こまめに掃除して清潔な状態をキープすることが大切です。
冷蔵庫を長持ちさせるには、冷蔵庫の外にも気を配る必要があります。
冷蔵庫は周囲に放熱するスペースが必要です。取扱説明書にある冷蔵庫周囲の放熱スペース内に物があるとうまく放熱できず、冷却力の低下や電気代のムダにつながる可能性があるのです。
冷蔵庫の周りには物を置きすぎないよう注意しましょう。
冷蔵庫は頻繁に買い替えるものではありません。そのため、冷蔵庫選びに失敗しないよう、買い替えの際に確認しておきたいポイントを押さえておきましょう。
冷蔵庫の容量は、ご家族の人数やライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
利用人数に適した冷蔵庫を選ぶ際は、一般社団法人 日本電機工業会が公開している目安容量計算式をもとに算出します。計算式は「容量=(70L×人数)+120L〜170L(常備品容量)+100L(予備スペース)」となっており、3人家族であれば430L〜480L程度が望ましいとされています。
ただし、外食が多いご家庭の場合は食品を大量に購入することがないため、3人家族であっても400L以下の冷蔵庫で足りる可能性があります。 反対に、自炊が多く食品を大量に買い込むご家庭の場合は、400L以上ないとスペースに余裕がなくなってしまいます。
このように、家族の人数だけでなくライフスタイルによっても必要な容量が異なるため、その点も考慮した上で冷蔵庫を選ぶようにしましょう。
冷蔵庫はドアの開き方ひとつで使い勝手の良し悪しが左右されるため、購入する際は「どの方向にドアが開くか」を確認しておくことが大切です。ドアの開き方は、主に「右開き」「左開き」「両開き」「観音開き」の4種類あります。
右開きと左開きは片側にしかドアが開かないため、冷蔵庫の設置場所に応じて選ぶのがおすすめです。
両開き・観音開きの場合は、左右どちらからでもドアを開けることができます。壁の位置をあまり気にする必要がないため、引っ越し先でも比較的設置しやすいのが特徴です。
冷蔵庫は常時稼働させる生活家電のため、消費電力を確認しておくことも大切です。
消費電力を確認する際は、冷蔵庫のカタログや取扱説明書などに記載されている「年間消費電力量」を確認しましょう。年間消費電力量とは、「特定の条件下で1年間その製品を使用した場合に消費する電力量」のことです。単位は「kWh」で表記されており、その数字が低ければ低いほど消費する電力量が少なくなります。
冷蔵庫を買い替える際に電気代を抑えたい場合は、年間消費電力量の数字が低いものを選ぶとよいでしょう。
このほか、電気代を抑えたいときは「省エネ基準達成率」も確認しておくのがおすすめです。省エネ基準達成率とは、「省エネ性能の目標基準値をどのくらい達成しているか」をパーセンテージで表したものです。数字が高いほど、省エネ性能に優れていることを意味します。
冷蔵庫を買い替える際は、「年間消費電力量」と「省エネ基準達成率」を確認して選ぶことで、電気代の節約につながりやすくなります。
ほかの生活家電と同じく、冷蔵庫もいずれは寿命が来てしまうもの。 「気がついたら完全に使えなくなっていた」という事態を避けるためにも、今のうちに寿命が迫っているかどうかを確認してみましょう。
その際、もし今回ご紹介した4つのサインを確認できたら取扱説明書の確認をしましょう。早めに処分・修理・買い替えを検討し、納得のいく選択を取りましょう。
仮に、冷蔵庫の買い替えが必要になった際は、今回ご紹介した選ぶ際にチェックしておきたいポイントも併せてご参考にしてください。
ジャパネットたかたでは冷蔵庫の下取りを行っています。ぜひご検討ください。
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