冷蔵庫がうるさいと感じた時に原因をすぐに突き止めることは難しく、何が原因になっているのか分からないまま放置してしまうケースは少なくないでしょう。異音がする原因は多岐に渡るため、故障が原因なのか、そうでないのかを切り分けた上で適切に対処しなければなりません。そこで今回は、冷蔵庫がうるさいと感じた時に確認したいポイントと対処法について解説します。
冷蔵庫がうるさいと感じた時に考えられる原因は主に7つあります。異音が気になり始めたら、次にご紹介する要素を順番に確かめて原因を突き止めましょう。
庫内を冷却するための冷却装置であるコンプレッサーが誤作動や故障を起こしている場合に、異音が耳につくケースがあります。
コンプレッサーは庫内を冷やす際に振動を伴い音を響かせますが、何らかの原因で停止する場面に、停止しなかったり、大きな音がでる場合があります。
「ブーン」という音が異様に大きく感じられたり、永続的に鳴り続けたりしているのであれば、コンプレッサーが原因の異音であることを疑いましょう。
冷却ファンはコンプレッサーで冷やした空気を庫内に循環させる装置です。
冷蔵庫が稼働している間はずっと働き続けていますが、基本的には目立った音がする部品ではありません。しかしファンの部分が霜と接触したり、寿命で取付が甘くなっていたりすると、異音が鳴ることがあります。
「カラカラ」という異音が気になる場合はファンの原因が疑われます。冷蔵庫を開けるとファンの稼働は停止する場合があるため、開けると音がしなくなるのであればファンが原因であると想定できます。
温度を計測するサーモスタットは、庫内を適温に保つために必要不可欠な部品です。
サーモスタットが故障して庫内の温度を正確に測れなくなると、正しい温度であるにもかかわらず「温度が上昇している」と判断してしまう場合があります。
そうなると、それにより温度を下げようとしてファンやコンプレッサーが過剰に稼働することになり、異音が生じる可能性があります。
冷蔵庫(冷蔵室や冷凍室)を開けっ放しにしたまま作業をしたり、頻繁に開け閉めを繰り返したりすると、庫内の温度が上昇して霜が付きやすくなります。
また、庫内いっぱいに食材を入れすぎると漏れ出た水分が凍って霜になります。
冷蔵庫に霜が発生した時には「霜取り装置」が稼働して庫内の霜を取り除きますが、霜取り装置が正しく作動しなくなると霜が蓄積し続けます。その霜とファンが接触することで「カラカラ」という音が鳴り始めることがあります。
コンプレッサーの振動を抑えるために、冷蔵庫には制振材というゴム製の部品が備え付けられています。
経年劣化などが原因で制振材が上手く機能しなくなると、コンプレッサーが周囲にある部品と直接接触して振動が伝達し、異音が発生しやすくなります。
異音は床にまで達すると非常に大きな音になる可能性が高く、生活の妨げになるばかりか周囲の住人にも迷惑をかけてしまうかもしれません。
大きな異音や振動がするようになった時は、制振材の劣化などを疑う必要性もでてきます。
冷蔵庫と壁の間に隙間がない状態で設置されていると、ファンやコンプレッサーの振動が直接壁を伝搬して異音の原因になります。
冷蔵庫が直接壁面と接していないかどうかをチェックし、該当しているようであれば少し離してみましょう。
空ける距離はお使いの冷蔵庫の取扱説明書をよく見て確認しましょう。
もし距離を離しても異音が収まらないようであれば、電源コードなどが冷蔵庫本体や壁にあたって振動して音がでているケースもあるため細部までチェックしてみましょう。
一般的に、冷蔵庫は13年程度で買い替えがされています(消費動向調査 2023年3月 内閣府調べ)。購入後10年程度経過している冷蔵庫から異音がするのであれば、買い替え時期が迫っていると疑ってみても良いでしょう。
ただし、一概に10年で故障するというわけではなく、メンテナンス状況や使用頻度などによっても使い続けられる期間は異なります。
冷蔵庫の寿命について以下の記事で詳しく説明していますので、併せてご覧ください。
冷蔵庫の寿命はどれくらい?平均使用年数や長持ちさせるコツを徹底解説!
ここでは冷蔵庫がうるさいと感じた時に取れる対策を7つご紹介します。
まずは冷蔵庫の異音の原因がどこにあるのかを確認しましょう。 原因が分からないと適切な対処法も取れないため、根本的な部分を突き止めることが大切です。
ただし、冷蔵庫を無理に分解したり取扱説明書に記載のない作業をしたりなどはおすすめしません。
メーカーの保証から外れたり、場合によっては火災などの重大な事故につながったりすることもあるからです。
冷蔵庫は長期間同じ場所に設置し続けることが多いため、ホコリなどの汚れが溜まりやすい傾向にあります。
冷蔵庫の周囲を片づけたり掃除をすると、冷却効率が改善して問題が解決するケースもありえます。
また、冷蔵庫の上に物を置くと放熱しにくくなるためなるべく物を置かないようにしましょう。冷蔵庫の上に物を置けるタイプの冷蔵庫もありますので、取扱説明書をよくよんで使いましょう。
庫内に汚れが溜まると吹き出し口などが塞がり、冷気を上手く取り込めなくなったり空気を循環させられなくなったりする可能性が高まります。
定期的に庫内を掃除して、冷気が十分に行き渡る環境を整えましょう。長い間掃除していないと悪臭が漂い始める可能性もあるため、衛生面でもこまめな掃除は重要です。
霜取り装置が搭載されている冷蔵庫もありますが、自動的に霜を除去できない冷蔵庫は定期的に霜取りを行う必要があります。
霜が大きくなりすぎると冷蔵庫の電源を切って長時間放置しなければならなくなるため、霜が目についたらこまめに取り除くことをおすすめします。
霜を取る際は一度庫内の食材を取り出すとスムーズに作業を行えます。
市販されている冷蔵庫の防音用のシートやマットを使うのも手段のひとつです。
冷蔵庫の稼働音をシートが吸い取ることで音を抑えてくれます。
ネットショップやホームセンターなどで気軽に購入できるため、故障以外の原因で異音が収まらないのであれば検討してみるのも良いでしょう。
ファンが壊れている場合は、修理を依頼して交換を行う必要があります。
自分で交換するのは難しく危険なので、自分で行わずに必ずメーカーサポートや専門業者に依頼してください。
ファンの他にもコンデンサーやコンプレッサーなど冷却機能の故障やパッキンの劣化などは、修理や交換を行わなければなりません。
メーカーや専門修理業者に依頼して故障内容をチェックしてもらった後、対応が必要であれば修理や部品交換をしてもらいましょう。
購入時の無償修理保証書が有効期限内であれば無料や少ない費用で修理を行える可能性もあるので、事前に確認しておくことが大切です。
目立った原因がないにもかかわらず冷蔵庫から異音がする場合は、設置場所が原因となっているケースも稀にあります。
冷蔵庫が傾いて真っ直ぐ置かれていなかったり、安定していなかったりすると本来は接触しない部分が壁とぶつかって異音が発生しやすくなります。
そのため設置場所に問題がないかどうかも確認しておくことが大切です。
冷蔵庫が寿命を迎えているのであれば、故障部分を修理してもすぐに他の部分が故障して新たに修理費用がかかるケースは少なくありません。
また、長年の使用で冷却効率が落ちていることも考えられるので、寿命であれば買い替えの方が結果的に費用を安く抑えられる可能性が高いといえます。買い替えも積極的に検討してみましょう。
ジャパネットたかたでは、冷蔵庫の下取りを行っています。ぜひこの機会にご検討ください。
「冷蔵庫 下取り」で商品を探す冷蔵庫から異音がする原因は実にさまざまであり、故障が原因のものから経年劣化による寿命まで多くの可能性が考えられます。
自分で対処できるものなのか、修理や買い替えを検討しなければならないのかを見極めるためにも、まずは原因を突き止めて対処方法を考えましょう。
冷蔵庫が寿命を迎えているのであれば、修理対応をするよりも買い替えの方が費用を安く抑えられる可能性が高いといえます。
やみくもに修理するのではなく、どちらが良いのかを十分に検討した上で買い替えも前向きに検討するのがおすすめです。