冷蔵庫からの水漏れを発見したら、まずはどこから水漏れしているのか、その原因を突き止めることが重要です。とはいえ、どこから水漏れしているのか確かめる方法が分からないという方も多いのではないでしょうか。冷蔵庫からの水漏れは、ドレンホースの詰まりやパッキンの劣化に加えて、コンプレッサーをはじめとした冷却機能の故障などさまざまな原因が考えられますが、どこが水漏れの原因の箇所かを見つけてケアすることで修復できる可能性があります。
この記事では、冷蔵庫から水漏れする原因と、その対処方法について詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
冷蔵庫の水漏れに気がついたとき、最初に確認したい4つのポイントについて解説します。
ひとつめの確認ポイントは「冷蔵庫の庫内に水漏れの兆候がないかどうか」です。
水をこぼしたわけではないのに、冷蔵庫内が水浸しになっている場合や、庫内の奥壁や側壁、底板に水滴の乾燥した跡が確認できる場合は要注意。「ドレンホース」が原因で水漏れを起こしている可能性があります。
はじめは庫内が少し濡れている程度だとしても、のちに扉を介して床までビショ濡れという事態を招く可能性もありますので注意しましょう。
ドレンホースについては、本記事内の「なぜ冷蔵庫から水漏れするの?6つの原因」で詳しく解説します。
水をこぼしていないにもかかわらず冷蔵庫の下部や床が濡れている。こんな場合は、冷蔵庫自体の水漏れを疑いましょう。
ただし、庫内を確認しても水漏れが見られないのであれば、冷蔵庫の外部に取り付けられている「ドレンパン」があふれているかもしれません。ドレンパンとは排水された水を溜めるための受け皿です。可能であればここもチェックしましょう。
製氷機が付いている冷蔵庫では、製氷機が原因で水漏れしているケースもあります。
水漏れによって氷が溶けてしまい、製氷室の底面に大きな氷が固まったり、くっついていたりする場合は、製氷皿や貯水タンクを確認しましょう。
製氷皿や貯水タンクにヒビなどが入っていると水漏れが起こりやすくなります。
扉の開け閉めを頻繁に繰り返したり、開けっ放しで作業をしたりすると、庫内の温度は上がりやすくなります。これは電気を無駄に消費しているだけではなく、冷蔵庫の排水量も増加させているのです。そのために排水処理スピードが追い付かなくなり、水漏れにつながる可能性があります。
日頃から扉の開け閉めが多いようであれば、しばらくは最低限の開閉に留めて水漏れが収まるかどうか様子を見るようにしましょう。
もしそれでも改善しないようであれば、ドアの不具合や、庫内内側に付いているパッキンの劣化などによって庫内が高温になりやすくなっているケースが考えられます。
冷蔵庫はなぜ水漏れを起こしてしまうのでしょうか。ここでは、冷蔵庫の水漏れの主な原因を6つご紹介します。
冷蔵庫の背面や、野菜室の裏側などには、「ドレンホース」と呼ばれる管が備えられています。英語で「排出する(ドレン)管(ホース)」の意味通り、その役割は自動霜取り機能によって溶けた霜=水の排出にあります。そのため、ドレンホースが汚れなどで詰まっていると、水漏れが起きやすくなります。
コンプレッサーは、庫内を冷やすための必要不可欠な部品です。経年劣化などで不具合を起こすと、庫内が十分に冷やされないばかりか、水漏れの原因にもなり得ます。コンプレッサーが本来の能力を発揮できないことで、排水の蒸発に時間を要することになり、水漏れを誘発することがあります。
しかし、コンプレッサーを自力で直すのは難しいため、取扱説明書を確認した上でメーカーサポートなどに問い合わせを行って、故障が疑われるコンプレッサーの修理を依頼するか、もしくは新しい冷蔵庫に買い替える必要があるでしょう。
庫内を確認しても水漏れの形跡は見られず、床面だけが水漏れしている。そんな状態であれば、ドレンパンから排水された水があふれている可能性があります。
ドレンパンとはドレンホースから流れてくる排水(霜の溶けた水)を溜めておく受け皿のことです。
ドレンパンから排水された水が蒸発するスピードよりも、排水されるスピードのほうが速いと、ドレンパンから水があふれてしまいます。このように受け止めきれなくなった排水が床面に流出することで水漏れが起こります。
庫内には異常が見つからないのに床面が水で漏れているのであれば、まずはドレンパンの水があふれていないかチェックしましょう。
ドレンパンの備えられている位置は冷蔵庫の背面や下部が一般的です。ただし、製品によっては当てはまらないものもありますので、取扱説明書を読んで確認しましょう。
パッキンとは、冷蔵庫のドア部分にあるゴム状のパーツのことです。
パッキンが劣化すると、扉を開閉する回数や時間に気を配っていても、冷蔵庫は必要以上に外気を取り込んでしまいます。そうなると、冷蔵庫が冷却のためにフル稼働し続けることになり、排水量が増加することで水漏れを起こしてしまう可能性があります。
給水タンクとは、自動製氷機で氷をつくるために水を入れておくタンクのことです。
これが正しく設置されていなかったり、しっかりはまっていなかったりすると、隙間から水が漏れることがあります。また、給水タンクがひび割れている場合も水漏れにつながる可能性があります。
停電などによっても水漏れすることがあります。これは長い時間、冷蔵庫の電源が落ちたままになっていると、庫内の霜が一気に溶けてドレンパンに大量の排水が流れ込み、受け止めきれなくなった排水が床に流れ出すからです。
「買ったばかりなのに?」と、故障を想定しにくいタイミングで冷蔵庫から水漏れがあった場合には、停電を疑ってみましょう。外出中や就寝中などの気づきにくい時間帯に長時間停電が起きた可能性もあります。
水漏れを起こしそうな箇所を一通りチェックしたけど、それでも原因が分からない!そんなときは、メーカーサポートに連絡をしたり、専門業者に依頼したりしましょう。
パッキンなどを交換すれば直るのであれば、使い続けられる可能性は高いでしょう。しかし、コンデンサーやコンプレッサーなどの冷蔵庫の重要なパーツが故障している場合は、新しい冷蔵庫に買い替えたほうがよいケースもあります。
冷蔵庫の水漏れを放置するのは望ましくありません。それは以下の2つが理由です。
水漏れが起きて庫内が濡れると、カビが繁殖し、嫌なにおいが発生する可能性があります。また、庫内にある食品にも悪影響を及ぼすことも考えられます。そのため、水漏れを発見したら早めに対処することが大切です。
水漏れによって床が漏れると、冷蔵庫の熱と湿気によって床の劣化を早める可能性があります。水漏れによるこうした住まいへの影響を最小限に抑えるためにも、水漏れが起きたら放置しないことが重要です。
冷蔵庫の水漏れは、次でご紹介する対策を実践すると効果的です。
水漏れの原因になる「ドレンホースの詰まり」は、ドレンホースを掃除することが対策になります。とはいえ、専門的な情報や正しい方法を知らないまま行うのは危険です。必ず取扱説明書を確認し、記載されている方法で掃除をしましょう。
もし取扱説明書に掃除方法の記載がない場合は、メーカーに問い合わせして掃除の必要性や方法を確認しましょう。
ドレンパンも汚れが溜まることがあり、これを放置すると受け止める排水量が減ってしまいます。これでは水漏れしやすくなってしまうため、ドレンパンも掃除することが大切です。
ドレンパンの取り外し方は冷蔵庫によって異なるため、取扱説明書などで確認してください。
ドレンパンを取り外したら、溜まった水を捨て、拭き掃除などで汚れを取り除きましょう。
なお、ドレンパンの手入れ方法は製品によって異なるため、必ず取扱説明書を確認し、記載された方法で行ってください。
水漏れの原因「パッキンの劣化」は、パッキンを交換することで対策できます。薄いカードをドアに挟んでみて、すぐに下に落ちてしまうようであれば、早めに交換しましょう。
パッキンの交換は自ら行うことは可能ですが、対応したことがない方には難しい場合もあります。自ら交換するのが不安であれば、専門業者に依頼するとよいでしょう。
ドレンホースが外れていたり、ドレンパンの位置がずれていたりすると、水漏れしやすくなります。そのため、部品が正しく設置されているかをこまめに確認することも、有効な対策といえます。
部品が正しく設置されていなければ、その都度直すことで水漏れを予防しやすくなるでしょう。
ドレンホースの詰まりやドレンパンがあふれているなどが原因なら、お手入れや比較的簡易な修理で直る可能性があります。
しかし、コンプレッサーなどの冷却機能が故障した場合はしっかりした修理や、前述にお伝えしたとおり買い替えたほうがよいでしょう。
コンプレッサーの修理費用は、パッキンの交換などに比べると価格は高くなりやすいです。また、購入から長く年数が経過している冷蔵庫は、コンプレッサー以外の箇所も不具合を抱えているケースも少なくありません。修理箇所が複数になることで高額な費用になることが想定されます。
何度も修理を重ねることになれば、新品の冷蔵庫を購入するよりも費用がかさむこともありえます。最近の冷蔵庫は省エネを特徴とする製品があり、10年以上使っている冷蔵庫と比べると、電気代も抑えやすくなっています。
修理ではなく思い切って新品の購入に切り替えることで、日々の電気代まで考慮すると結果的に費用を削減できる可能性もありえるのです。
ジャパネットたかたなら冷蔵庫の下取りを行っています。ぜひこの機会にご検討ください。
「冷蔵庫 下取り」で商品を探すドレンホースの詰まりや排水があふれているなどの原因が考えられる冷蔵庫の水漏れ。ときには停電などの予測不可能な事態が影響している可能性もあります。
取扱説明書の記載内容をしっかりチェックした上で、原因を探っていきましょう。自分で原因を突き止められない場合は、メーカーのサポートへの問い合わせや、専門業者などでの点検、必要であれば修理を行わなければなりません。 なお、自分で原因を突き止めようとして取扱説明書に掲載されていない手順や方法での確認手段は行わないようにしましょう。
冷蔵庫を無理に分解したり、取扱説明書に記載のない作業をするとメーカーの保証から外れたり、場合によっては火災などの重大な事故につながったりすることもありえるからです。
コンプレッサーなどの冷却機能が故障しているのであれば、修理費用の面から買い替えを検討しましょう。最新の冷蔵庫は機能面で優れたものが多く、電気代のメリットもあります。「まだ使えるのに、もったいない」と修理する気持ちも大切なことですが、修理が度重なるようなら早いタイミングで買い替えを視野に入れる。それが結果的に、納得した支出と満足度を得ることにつながるのではないでしょうか。