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エアコンの除湿機能を上手に使うには?冷房との違いや節電のポイントもご紹介

エアコンの除湿機能を上手に使うには?冷房との違いや節電のポイントもご紹介_1

夏場や梅雨時など、ジメジメした湿気が気になる季節に重宝するのがエアコンの除湿機能。ただ、除湿と冷房のどちらを使うか、なんとなく選んでしまうことも多いですよね。実はエアコンの除湿と冷房は仕組みが異なり、お部屋の環境に応じて使い分けることでさらにエアコンの効果を高めることができます。
この記事では、意外と知らない除湿機能の仕組みや除湿と冷房の違い、おすすめの活用シーンについてご紹介します。除湿機能の活用法を知って、ジメジメした季節をもっと快適に過ごしましょう。

エアコンの除湿(ドライ)機能ってどんな仕組み?

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エアコンの除湿(ドライ)機能は、どうやってお部屋の湿度を下げているのかご存知でしょうか?そもそも「湿度が高い」というのは、空気中に水分がたくさん含まれている状態を指します。温度が高いほど空気中にはたくさんの水分がたまる特性があるので、気温の高い夏は湿度が高くなり、反対に気温の低い冬には湿度が低くなります。

エアコンの除湿機能もこの性質を利用しており、除湿運転を開始するとまずお部屋の空気を吸い込みます。次に、吸い込んだ空気の熱を吸収し温度を下げることで、空気中に含まれる水分をうばい取り、乾いた空気をお部屋に戻すことによって室内の湿度が下がるのです。

ちなみに、うばい取った水分はドレンホースを通じて屋外に排水されます。夏場にエアコンをつけると室外機の周りに水たまりができることもありますが、これはもともとお部屋の空気に含まれていた水分なんです。

除湿機能はじつは2種類!それぞれの特徴について解説

エアコンの除湿機能には、「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類があります。どちらもお部屋の湿度を下げることに変わりはないのですが、細かいところに違いがあるので目を通しておくとよいでしょう。

弱冷房除湿

一般的な除湿機能といえばこの「弱冷房除湿」で、取り込んだ空気の水分をうばい、その空気をそのままお部屋に戻すことで室内を除湿します。温度が下がった空気を送り出すので室温も下がるため、時期によっては少し肌寒く感じてしまうことがあります。

再熱除湿

「再熱除湿」とは、除湿して冷たくなった空気を、再度温めてからお部屋に戻す除湿方式です。これにより、湿度だけが下がった空気をお部屋に送り出すことができ、お部屋の温度を下げずに除湿することができます。意外と寒さが気になる夏の朝などでも、肌寒さを感じることなく除湿することができることがメリットです。

弱冷房除湿よりも高機能といえる再熱除湿ですが、空気を温め直すぶん電気代が高くなりやすい点には注意が必要です。

冷房と除湿はここが違う!それぞれのおすすめ活用シーンもご紹介

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冷房と除湿はどちらもお部屋を冷やすことができるので、はっきりと違いはわからないけどなんとなく使っている、という方も多いのではないでしょうか。

どちらもお部屋の温度を下げてくれることに変わりはありませんが、冷房と除湿には以下のような違いがあります。

  • ・冷房
  • 「とにかく室内の温度を下げること」を優先した運転です。お部屋の空気を取り込み、熱を奪って冷やした空気を吹き出すため、お部屋の温度を素早く下げることができます。

  • ・除湿
  • 「お部屋の湿度を下げること」を目的とした機能です。取り込んだ空気から水分を奪うことで、サラサラになった空気を室内に送り出して湿度を下げます。このとき水分を奪うと同時に空気の温度も下がるので、除湿を使ったときでもお部屋の温度を下げることができるのです。

このように、冷房と除湿は目的が異なるので、お部屋の環境に適した方を選ぶことが大切です。このあとは冷房と除湿、それぞれに適したシーンとその使い方をご紹介します。

気温の高い真夏は冷房がおすすめ

とにかく気温の高い真夏は、冷房を使って一気にお部屋の温度を下げるのがおすすめです。反対に除湿を使うと設定温度に調節するまで時間がかかり、なかなか涼しさを感じにくかったり余計に電気代がかかってしまったりすることもあります。

梅雨時などのムシムシした日は除湿がおすすめ

湿度が高いと室温以上に暑さを感じやすくなるため、湿度を下げることを優先にして除湿機能を活用するのがおすすめです。また梅雨時など、「湿気が気になるけど暑さはそこまでではない」という場合は、除湿機能を使うことでお部屋の温度を下げ過ぎずに除湿することができます。

風通しの悪い部屋には除湿がおすすめ

窓がなかったり開けられなかったりする部屋は、風通しが悪く湿度も高くなりがちなため、除湿機能を活用するのがおすすめです。

そのほかに、部屋干した洗濯物やクローゼットの湿気が気になる場合でも、エアコンの除湿機能を使うことで、お部屋にこもったジメジメした空気もスッキリ入れ換えることができます。

除湿と冷房はどちらの方が電気代がかかる?

気になる除湿と冷房の電気代ですが、使う環境によっても大きく左右されるため、実はどちらの方が電気代がかかるとは一概には言えないんです。電気代をできるだけ節約したいなら、「どちらの方がお部屋を効率よく冷やせるか」という点に着目してみましょう。

湿度が高くムシムシとした暑さなら除湿を、とにかく気温が高く熱がこもるようあれば冷房を選んでみましょう。お部屋の環境に適した方を選べば冷却効率が上がり、結果的に電気代を節約することができます。

エアコンの電気代を節約するには?日ごろから実践できる使い方を解説

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電気料金の値上げが続く今日この頃、なるべくなら電気代を節約しながらエアコンを使いたいところですよね。この項目では、日ごろから実践したいエアコンを節電しながら使うコツについて解説しています。

電源のオンオフで室温を調整しない

なかには電気代の節約のため、エアコンが効いてきたらいったん電源をオフにし、しばらくたったら再び電源を入れ直している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ところが、エアコンを使うときにもっとも電力がかかるのが、電源を入れてから設定温度に到達するまでのあいだです。反対に、いったん設定温度まで調整できればあとはその温度を維持するだけなので、消費する電力は少なく済みます。エアコンが効いてきたところで電源をオフにしてしまうと、余計に電気代がかかってしまう場合もあるので注意が必要です。

室外機の周りには物を置かない

エアコンの運転中は室外機から風が吹き出していますが、これはお部屋の空気からうばい取った熱を外に逃がしているからです。ところが室外機の周りに物を置いて空気の通り道をふさいでしまうと、エアコンの冷暖房効率が下がってしまうことがあります。

そのぶん余計な電気代がかかってしまうので、できるだけ室外機の周りはスペースをあけておくようにしましょう。

サーキュレーターと組み合わせる

サーキュレーターを組み合わせると、お部屋の空気がかき混ぜられるため、エアコンの冷暖房効果をさらに高めることができます。必要以上に設定温度を上げたり下げたりしなくて済むので、結果的に節電につながりやすくなります。

以下の記事では、エアコンとサーキュレーターを組み合わせて使う方法について、詳しく解説しています。電気代を節約しながら、より快適にエアコンを活用したい方は、ぜひ併せてチェックしてみてください。

  • エアコンとサーキュレーターで冷暖房の効果アップ!電気代の節約にもつながる使い方をご紹介!

    • エアコンとサーキュレーターを組み合わせることでお部屋の空気が循環し、冷暖房効率を高めることができます。この記事では、冷房や暖房などシーンにあわせたサーキュレーターの効果的な使い方について詳しく解説しています。さらに扇風機との違いやサーキュレーター単体での活用法もご紹介していますので、ぜひご参考にしてください。
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エアコンの効きが悪いときのよくある原因と対処法

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エアコンで除湿しているけど、なんだか効きが悪い……。そんなときは設定温度を下げたりフィルターのお掃除をしたりすると、症状が改善されるかもしれません。

この項目では、エアコンの除湿がうまく効かないときのよくある原因と対処法について解説しています。

エアコンの設定温度を見直す

「除湿で運転してもなかなか湿度が下がらない」という場合は、エアコンの設定温度を見直してみましょう。エアコンの運転中に室温が設定温度まで下がると、その温度をキープしようとするため除湿能力も弱まってしまいます。そのため、なかなか湿度が下がらない場合は、設定温度を下げることで湿度も一緒に下げることができます。

エアコンのフィルターを掃除する

フィルターが汚れているとスムーズに空気が入れ替えられなくなるため、除湿や冷房の効きが悪くなってしまうことがあります。「しばらくエアコンのお掃除をしていなかった」という方は、まずフィルターのお掃除をしてみるのがおすすめです。

具体的なお掃除方法は以下の記事でご紹介していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

  • エアコンのフィルター掃除は必要?その理由と手順を解説!

    • エアコンのフィルターは、掃除をしないとホコリが詰まり冷暖房効率が悪くなる可能性があります。また、カビが発生する原因にもなってしまうため、こまめな掃除が必要です。この記事では、エアコンのフィルター掃除が必要な理由や、掃除の前にやっておくべきこと、フィルター掃除の手順をご紹介しています。
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寿命の場合はエアコンを買い替える

何をしてもエアコンの効きが良くならないという場合は、もしかすると寿命が近づいているサインかもしれません。買ってからそこまで年数がたっていない場合は修理がおすすめですが、長年使ったエアコンの場合は思い切って新品に買い替えてしまった方が良いかもしれません。

新しいエアコンに買い替える際は、古いエアコンを簡単に処分できる下取りを活用するのがおすすめです。以下の記事では、エアコンを下取りで買い替えるメリットや、その利用方法について解説しています。新しいエアコンに買い替えるかお悩みの方は、ぜひこちらもチェックしてみてください。

  • エアコンを買い替えるなら下取りがお得!下取り購入の方法と注意点を解説

    • 下取り購入なら古いエアコンを処分しつつ新しいエアコンをお得に購入できます。下取り購入の方法と利用する際の注意点も解説していますので、エアコンを買い替えたい方はこれを読んでお得に買い替えましょう!
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エアコンメーカーごとの除湿機能の特徴について解説!

除湿運転を搭載したエアコンは各メーカーから発売されていますが、それぞれ細かい機能は異なります。この項目では、エアコンメーカーごとの除湿機能の特徴について紹介しています。ぜひエアコン選びのご参考にしてみてください。

なお、こちらに記載されている情報は2023年12月時点のものであり、製品ごとに搭載されている機能は異なります。

日立(HITACHI)

日立エアコンの一部製品には、「自動カラッと除湿」という除湿機能が搭載されています。ムシムシしているときや少し肌寒いときなど、状況に合わせて室温を自動で調整しながら除湿してくれるため、いつでも快適なお部屋で過ごすことができます。

また、目標の湿度は40~60%のあいだで5%刻みの設定ができるので、自分の好みに合わせてちょうどいい湿度に調整がしやすくなるでしょう。

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ダイキン(DAIKIN)

ダイキンの除湿機能で有名なのが、「さらら除湿」です。さらら除湿は、熱交換器の冷却と加熱を細かく切り替え、お部屋の環境にあわせて湿度を自動でコントロールしてくれます。エアコンにおまかせで、快適なお部屋に調整してくれることが大きなメリットといえるでしょう。

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シャープ(SHARP)

シャープのエアコンには、一部の機種に「氷結ドライ」機能が搭載されています。氷結ドライで運転すると熱交換器の温度を氷点下まで下げるため、お部屋の温度が低い時でも効率よく除湿しやすくなります。また、ファンの回転数を極限まで落として冷気の広がりを抑えるため、除湿運転でもお部屋の温度が下がりにくいこともメリットの一つです。湿度設定も50〜60%の範囲であれば5%刻みで設定可能なため、自分の好みの湿度に調整することができます。

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三菱電機(MITSUBISHI)

三菱エアコンの一部機種に搭載されているのが、「プレミアム除湿」です。プレミアム除湿は2つのファンを制御し湿度と温度を自動でコントロールするため、室温の低下を抑えながらしっかりと除湿することができます。

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まとめ

エアコンの除湿運転は、お部屋の湿度を下げることを優先にした機能なので、ジメジメする梅雨時などに活用するのがおすすめです。一方で、とにかく気温の高い真夏は、冷房を使ってお部屋を一気に冷やした方が快適に過ごしやすくなります。

また、エアコンの除湿機能には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類があります。一般的な除湿機能といえば弱冷房除湿ですが、再熱除湿機能が搭載されていればお部屋の温度を下げることなく、湿度だけを下げて快適な空間にすることができます。


よくある質問

エアコンの除湿の仕組みは?
エアコン内部で吸い込んだお部屋の空気を冷やすことにより、空気中の水分がドレンホースを通じて室外に排水されます。そして、水分の減った空気をお部屋に戻すことで湿度が下がります。
除湿と冷房どちらがおすすめ?
とくに気温が高い真夏は冷房運転がよいでしょう。一方、梅雨時などの気温はさほど高くないけど湿度は高いという環境では除湿がおすすめです。