直接肌に触れるものだからこそ、「寝具」は常に清潔な状態を保っていたいものです。しかし、寝具の中でもサイズが大きく素材もさまざまな「毛布」は、どのようにお手入れすればよいかわからないことも。「毛布はどう洗濯するべきか?」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか?そこで今回は「毛布の洗濯」に注目し、あらかじめ確認すべきポイントや洗濯機に毛布が入らない場合の対処法、洗濯の最適な頻度などについてご紹介します。ぜひご参考ください。
「そもそも、毛布は洗濯機で洗えるの?」「洗濯機を使うと生地がボロボロになってしまうのでは?」などと、疑問を感じている方もいるかもしれません。
結論からいうと、洗濯機で洗うことが可能な毛布もあります。毛布についているタグに洗濯表示がついているので、確認しましょう。 洗濯の仕方や漂白の仕方などが記号で示されていて、可能/不可能が判断できます。毛布は布類であるものの、商品によって使われている素材が異なるため洗濯表示をしっかり確認することが大切です。
では、実際に毛布を洗濯機で洗う際にはどのような点に気をつければよいのでしょうか? 以下にて、確認すべきポイントを6つご紹介するので、この機会に押さえておきましょう。
第一に「毛布に付いている洗濯表示の内容」を確認しましょう。毛布についているタグに洗濯表示があります。
洗濯機での家庭洗濯については「40」や「30」といった数字が入った水桶マークが目印です。これらがない場合は家庭用洗濯機での洗濯ができない毛布になります。なお、手洗いの場合は桶に手のマーク、洗濯機・手洗い含めて家庭洗濯ができない場合は桶にバツマークがついています。
もし、家庭洗濯できない表示状態だった場合、クリーニングに出すという選択肢もありますが、クリーニングについても同じタグに洗濯表示されているのでチェックしましょう。
毛布の洗濯表示にて洗濯機での洗濯が可能であったとしても、ご使用の洗濯機が毛布の洗濯に対応していなければ洗濯できません。毛布の次は洗濯機の毛布洗濯可否を確認しましょう。
ご使用中の洗濯機の取扱説明書にて、洗濯可能なものとして毛布があるか、素材やサイズなどについて制限がないかなどを確認します。
可能な場合、実際に洗濯機に入るか確認します。毛布といっても薄手からとてもボリュームのあるものまで様々ですので、入れてみて洗濯槽からはみ出すほどいっぱいでは洗濯槽が回らず、トラブルの原因にもなりかねません。洗濯機の容量が小さい場合や、洗いたい毛布が大きい場合などはコインランドリーなどの大型の洗濯機を使ったり、クリーニングを使うことを考慮してみましょう。
自宅での毛布の洗濯可否がわかったら、次は「毛布に汚れが付いていないか」を確認しましょう。もし簡単に落とせるような汚れがある場合は、洗濯前に取り除いておくことが大切です。
その方法は、物干し竿に毛布をかけたあと手のひらで軽く叩くだけ。毛布に付いたホコリや髪の毛を取り除けるので、のちの洗濯をよりスムーズに進められます。
もし、毛布にシミが付いていたら、そのときは洗剤を浸したブラシで軽く擦ってみましょう。それでもなかなか落ちない場合は、シミに洗剤を5分ほど染み込ませたのち、ブラシで軽く擦ると取り除きやすくなります。(製品によっては生地を傷めたり、色落ちしたりしまうものもあるため、洗剤が使えるか確認しましょう。)
毛布を自宅で洗濯する際は、「洗剤選び」にも配慮する必要があります。洗濯用洗剤には漂白剤が予め混ざっているものがあります。洗濯したい毛布の漂白の仕方の洗濯表示から漂白剤入りの洗剤が使えるかどうか確認します。漂白剤が使えない場合、漂白剤そのものはもちろん使えませんが、漂白剤が含まれている洗濯洗剤も使えませんので注意が必要です。
なお、洗濯時の溶け残りを軽減するために粉末洗剤よりも液体洗剤の方をおすすめします。
毛布の汚れを簡単に落とし、使用する洗剤を決めたらいよいよ洗濯機で洗っていきます。このとき毛布をそのまま洗濯機に入れてしまうと、生地が傷んだり毛玉ができたりすることも。そのため毛布を洗濯機で洗う際は、必ず「洗濯ネット」を使用しましょう。なお、毛布を洗濯ネットに入れる際は、山折り・谷折りを繰り返す「屏風(びょうぶ)畳み」にしましょう。
洗濯機の洗濯コースなど洗う際の設定を行います。洗濯機の機種によって異なりますので、取扱説明書を確認しながら設定をしましょう。機種によっては毛布洗濯専用のコースがある場合もあります。専用のコースがない場合、衣類洗濯のコースなどを活用することになりますが、取扱説明書の指示に従いながら進めましょう。
自宅にある毛布が必ずしも洗濯機に入るとは限りません。では、もし毛布が洗濯機に入らないサイズの場合は、どう対処すればよいのでしょうか?
毛布が洗濯機に入りきらないときは、「コインランドリー」を使用するのも一案です。コインランドリーには家庭用洗濯機よりもサイズが大きな洗濯機が準備されている場合があるので、それらを使うことでより大きな毛布を洗える可能性がでてきます。
コインランドリーでは多くの場合、洗濯機だけでなく乾燥機も準備されており、洗濯から乾燥まで行えます。毛布の洗濯表示でタンブル乾燥の項目を確認しましょう。タンブル乾燥可能であればコインランドリーなどで乾燥まで行うことができます。
「自宅で毛布を洗う際は洗濯機を使う」という決まりは一切ありません。そのため、もし毛布が洗濯機に入らなかったら洗濯表示にて手洗い可能のマークがある場合、お風呂の浴槽などで手(または足)で洗うという選択肢もあります。デリケートな素材の毛布の場合、強くこすり洗いをすることで痛めてしまうことも考えられるので注意して行いましょう。
具体的な方法・手順は、以下のとおりです。
手洗いをする際、ポイントとなるのは「洗剤をしっかり洗い流すこと」。万が一洗剤が残ってしまうと、カビが発生したり嫌なにおいを放ったりする可能性があります。毛布を清潔な状態でキープするためにも、洗剤は入念に洗い流すようにしましょう。
毛布の洗濯というと、洗濯機で洗う工程だけに目がいきがちですが、「干す工程」にも注力することが大切です。そこで、以下にて毛布をふわふわに乾かす干し方について解説します。
毛布の干し方は素材によって異なるため、あらかじめ「洗濯表示を確認すること」が大切です。洗濯表示には、主に「日向」か「日陰」のどちらかが記載されています。この表示を守らないとふわふわにならないどころか、生地が色褪せたり傷んだりする可能性があるため、十分に注意しましょう。
なお、日向か日陰かは「平干しマーク」「つり干しマーク」の左上に斜線があるかどうかで判断します。斜線がない場合は日向、斜線がある場合は日陰になるので、知識として押さえておきましょう。
毛布をふわふわに乾かすには、物干し竿を2本使って「M字干し」にするのがおすすめです。その名のとおり、毛布がアルファベットの「M」の字になるよう干すことで風通しがよくなり、素早く乾かすことができます。物干し竿が1本しかない場合は、そこに十数本のハンガーをかけて、その上から毛布を干しても問題ありません。毛布の間に空気の通り道ができるので、M字干しと同様の原理で乾かしやすくなります。
布団を干す時間はどれくらい?ポイントや注意点をご紹介
毛布の洗濯頻度について、明確な決まりはとくにありません。ただし、以下の2つのタイミングには洗濯したほうがよいと考えられているため、押さえておくことをおすすめします。
第一に、毛布の「使い始め」と「使い終わり」の洗濯はおすすめです。使い始めに関しては、たとえ清潔にしまっていた毛布でもホコリが付いていたり湿気を吸っていたりする可能性があるため、洗濯が望ましいでしょう。使い終わりに関しては、ホコリや髪の毛が付いていたり寝汗が染み込んでいたりすることが考えられるので、洗濯することをおすすめします。
上述したように、使い終わった毛布にはホコリや髪の毛、汗による汚れが付いています。これは、考え方によっては「使用中の毛布にも汚れが付いている」と受け取ることもできます。そのため、毛布は使用中(シーズン真っ只中)であっても、こまめに洗濯することが大切です。
なお、毛布がひとつしかない場合、使用中に洗濯してしまうと就寝時に使えなくなってしまいます。そのため、シーズン中は毛布を最低でも2枚は用意しておくとよいでしょう。
欠かせない寝具である「毛布」。これを清潔に保つには、使用前・使用中・使用後の洗濯が望ましいでしょう。洗濯機に対応した素材を使っている毛布であれば、自宅でも洗うことができるので、今回ご紹介した「洗濯前に確認すべきポイント」「干す際のポイント」を参考にしながら清潔な状態をキープしてみてください。