布団は、素材や種類に合わせて干す時間を変える必要があります。この点を意識して干せば、取り込む際にはカラッと気持ちのいい仕上がりになります。そこで今回は、布団を干す最適な時間をはじめ、布団を干す理由、干し方のポイントや注意点をご紹介します。
まずは、布団を干す時間のポイントを以下4つでご紹介しますので、ぜひご覧ください。
素材によっては直射日光に弱いものもあるため、取り扱い表示を確認しましょう。
布団を干すのは、晴れた日の10〜15時がおすすめです。この時間帯は1日の中でも日差しが強く、布団内の湿気を乾燥させるのに適しています。朝方や夕方は空気中の湿度が高く、干した布団が湿気を吸い取ってしまうため、あまり適していません。
当日の天気がよくても前日に雨が降っていた場合は、干すのを控えるのが無難です。雨の日の翌日は晴れでも湿度が高く、布団を十分に乾燥できない可能性があります。
布団は太陽の出ている日中に、そして当日はもちろん、前日の天気にも注意して干しましょう。
季節によって日差しの強さが異なるため、干し時間の目安は変わります。
夏は片面を約1時間ずつ、合計約2時間を目安に天日干ししましょう。夏は日差しが強いため、短時間でも布団を乾燥させることができます。その一方で、冬は片面を約2時間ずつ、合計約4時間を目安に天日干しするのがよいでしょう。
季節に関係なく、長時間干し続けてしまうと布団が傷んでしまう可能性があるため、十分に注意してください。
掛布団と敷布団では、干し時間の目安は変わります。
掛布団は寝汗の影響をあまり受けないため、干す頻度は1〜2週間に1回程度、目安時間は約2時間です。
ただし、掛布団の素材が「綿」の場合は、冬でも週に1回程度干すようにしましょう。綿は保湿性が高く湿気が溜まりやすいため、こまめに干すことをおすすめします。
敷布団は寝汗の影響を受けやすいため、掛布団よりも頻繁に干すことをおすすめします。冬になると床と布団の間で結露が起こりやすくなるので、雑菌やカビが発生してしまうこともあります。
素材によって具体的な干し時間は異なりますが、2〜3時間を目安にしておきましょう。
一般的なマットレスは、厚みや重量があり、布団のようにこまめに干すのは大変です。風通しの良いところに立てかけて乾燥させることや、数か月に1度は裏返すこと、寝具用除湿シートなどを使うことをおすすめします。
また、ベッドの下に物を置かず、風通しをよくする工夫もするとよいでしょう。
商品によっても扱い方が異なるため「取り扱い表示」をよく確認しましょう。
布団の干し時間の目安は、使われている素材によっても異なります。詳しくは下記の表をご参考ください。
素材 | 頻度 | 片面の干し時間(夏) | 片面の干し時間(冬) | 備考欄 |
---|---|---|---|---|
綿 | 週2〜3回 | 約2時間 | 約4時間 | 湿気が溜まりやすいため、干す頻度が多い。 |
ポリエステル | 週1回 | 約1.5時間 | 約3時間 | 乾きが早く、日陰干しでも可。 |
羊毛 | 月2回 | 約1時間 | 約2時間 | 直射日光に弱い。乾きが早く、日陰干しでも可。 |
羽毛 | 月1回 | 約0.5時間 | 約1時間 | 直射日光に弱い。日差しが強くなる午後は天日干しを控える。 |
では、そもそもなぜ布団を干す必要があるのでしょうか?
私たちは睡眠中におよそコップ1杯分程度の寝汗をかいているといわれていて、布団はその寝汗を吸収しています。布団を干さずに放置していれば徐々に吸水性は下がり、湿気によって布団が重くなってしまいます。
そこで、布団を干して内側に溜まった湿気を乾燥させると布団が軽くなるため、ふかふかな仕上がりになることが期待できます。
布団に汗や皮脂汚れが付着すると、そこから雑菌が繁殖してイヤな臭いが発生します。とくに、湿っている布団は雑菌が繁殖しやすいことから、イヤな臭いがよりひどくなる場合があります。
こうした事態を防ぐために、布団を天日干しして湿気を取り除きます。
布団の天日干しや洗濯では、ダニを退治することはできません。なぜなら、ダニを死滅させるには高温で長時間加熱しなければなりませんが、天日干しだけではそこまで布団が熱くなることはありません。
より熱くする方法としては、布団を黒い布で覆ったり黒い布団干し袋を使ったりして干す方法があります。 黒は熱を吸収しやすいことから、通常よりも布団を加熱することができ、普通に干すときと比べてダニ対策の効果が期待できます。さらに、布団を取り込んだ後に掃除機をかければ、布団の表面のダニの死骸も処分することができます。
こまめに布団を干すことは、雑菌やカビ対策につながります。1度でも布団にカビが生えてしまうと、洗濯をしても取り除くことは難しいといわれています。
布団にカビが発生する主な原因は「高温多湿」です。たとえば、寝汗を吸収して湿った布団を何日も放置していると、カビが発生しやすくなります。高温多湿な夏はもちろん、冬でも加湿器を使用する家庭が増えていることから、部屋の湿度が上がりカビが発生しやすくなります。
また、布団を敷きっぱなしにしていると、床と布団の裏面に溜まった湿気を取り除けなくなるため、カビが繁殖しやすくなります。この事態を防ぐためには、すのこなどを敷いて通気性を上げたり、布団を定期的に干したりすることが大切でしょう。また干さない日でも布団を移動させたり片付けたりして、同じ場所に留めないようにしましょう。
ここでは、布団を干すときのポイントをご紹介します。
布団は、基本的に両面とも干す必要があります。肌が触れて湿気が溜まりやすい表面を先に干し、その後に床と接する裏面を干します。このとき、表面は少し長めに干すのがポイントです。
なお、気温が下がると布団と床に温度差が生じやすくなり、裏面が結露で湿りやすくなります。そのため、冬は表面と同じく裏面も長めに干すようにしましょう。
布団を干す頻度は週に1回が理想です。とくに夏は寝汗をかいて布団が汚れやすいとされるため、週に1回は干すことをおすすめします。冬は寝汗をかく量が少なく汚れもつきにくいとされるため、干す頻度は2週に1回程度を目安にしましょう。
布団を干す際は「布団干し袋」を利用するのもおすすめです。花粉やPM2.5を布団に付着させないことはもちろん、製品によってはダニ対策や日焼けを抑えたりすることもできます。
商品によっても機能が異なるため取扱説明書をよく読みましょう。
布団を干したあとはそのまま部屋に取り込まず、一度ふとんクリーナーや掃除機で表面をお手入れするのもおすすめです。なぜなら、布団を干しただけではダニの死骸やフン、ハウスダストなどのアレル物質が付着したまま残っている可能性があるためです。掃除機やふとんクリーナーで表面をお手入れすることで、これらを取り除く効果が期待できます。
なお、掃除機で表面を吸引する場合は、布団専用のヘッドに取り替えることもポイントです。普段の床掃除と同じヘッドを布団に使用すると、床の汚れが布団に移ってしまう可能性がありますので、ヘッドの取り替えは欠かさず行いましょう。
布団を干す際の注意点は、全部で3つあります。
布団の長時間干しは、生地を傷めるとされる原因のひとつです。強い日差しによって生地が色あせ、日焼けしてしまう可能性があります。また、夕方を過ぎても干したままだと布団が湿気を吸収してしまいます。天日干しは長くても3〜4時間以内にしましょう。
布団を叩くとホコリが舞ってすっきりしますが、実は布団にとってはあまりよくありません。叩いたときに舞っているのは、衝撃で潰れた布団の綿や繊維であることがほとんどで、叩けば叩くほど出てきます。また、ダニの死骸やフンも同様に細かく潰れますが、生地の外に出ていくことはありません。
こうした点から、布団たたきを使う際は叩くのではなく「表面を撫でるだけ」にして、布団表面に付着したホコリや花粉を優しく払うようにしましょう。
取り込んだ直後の布団は、内部に熱がこもっています。そのまま収納すると熱が冷めたときに湿気が発生する可能性が高くなるため、布団を取り込んだらしばらく待ってから収納しましょう。
温風を送ることで布団を乾燥させ、ふっくらさせてくれる布団乾燥機を使うのもひとつの方法です。室内で使用するため、天気に関わらず布団を乾燥させることができ、花粉やPM2.5が気になる方にもおすすめです。また、機種によっては「ダニ」モードが搭載されているものもあり、手軽にダニ対策をすることができます。
ジャパネットたかたでも布団乾燥機を取り扱っています。お客様にご好評いただいている商品もございますので、ぜひこの機会にご検討ください。
「布団乾燥機」で商品を探す布団を干す時間としてベストなのは、日中の10〜15時です。干し時間は素材によって異なりますが、両面合わせて2〜3時間程度を目安にしておきましょう。
正しいタイミング・時間帯に干すことで、布団がふかふかになるのはもちろん、イヤな臭いもとれてダニ・カビ対策も期待できます。今回ご紹介したポイントを押さえて、布団を上手に干しましょう。