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エアコンの結露はなぜ起こる?その原因と対策を解説!

いつものようにエアコンをつけると、何やら吹き出し口からポタポタと水滴が……。そんなときに滴ってくる水の多くは結露によって発生したものです。通常であれば結露水はホースから外に排水されますが、何らかのトラブルが起こっている場合はうまく排出されず、水漏れが起こってしまう場合があります。
この記事では結露が起きる仕組みと水漏れの原因、結露を起きにくくする方法をご紹介しています。エアコンを使っていて結露が気になる方は、ぜひご参考にしてください。

突然エアコンから水が……!その原因と対策について解説

そもそも結露とは暖かい空気が冷やされて、空気中の水分が水滴となって現れる現象です。暑い夏に冷えたグラスの周りに水滴が付く現象を見たことがあると思いますが、あれがまさに結露です。そしてエアコンでも同様のことが起きているため、エアコン内部には結露がそもそも発生する仕組みになっています。

通常であればエアコン内部に発生した結露水は、そのままドレンホースを通って外に排水されます。しかし、エアコンの状態によっては、吹き出し口に水滴が付いてしまったり、そのまま水滴が床に落ちたりしてしまうことがあります。そのような症状がある時は、室内機や室外機に以下のようなトラブルが起こっていることが考えられます。

  • 1.ルーバーの向きが下向きになっている
  • 2.ドレンホースが詰まっている
  • 3.ドレンホースが逆勾配になっている
  • 4.ドレンパンが破損している
  • 5.熱交換器が汚れている
  • 6.エアコンが正しく設置されていない

このあとはそれぞれの原因について詳しく解説していきますので、ぜひご参考にしてください。

1.ルーバーの向きが下向きになっている

エアコンの吹き出し口から水滴がポタポタと垂れてくる場合は、エアコンのルーバー(吹き出し口)が原因かもしれません。エアコンの吹き出し口付近はお部屋の暖かい空気とエアコンの冷たい空気がぶつかるため、温度差で結露が生じやすくなっています。さらにルーバーの向きが下向きになっていると、ルーバーに冷たい風があたり結露が生じやすくなります。付着した水滴がそのまま室内に垂れてきてしまうことがあるのです。

その場合は、風向きを上向きに設定してみましょう。するとルーバーの角度も水平になるので、結露水が付着しても床に落ちてきにくくすることができます。

2.ドレンホースが詰まっている

ドレンホースとは、エアコンの内部に発生した結露水を外に流すためのホースのことです。ドレンホースの排出口は室外機の近くに設置されていることが多いので、ホースから出た水が地面に水たまりを作っているのを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このドレンホースが詰まっていると結露水が外へ排出できなくなり、エアコンの吹き出し口からあふれるように水滴が落ちてくることがあります。ドレンホースが詰まってしまう原因には、以下のようなものが考えられます。

  • ・エアコン内部に溜まっていたホコリ・汚れ
  • ・ドレンホースの先端から入ってきた虫やゴミ

これらは歯ブラシなどでかき出すことで詰まりが解消する可能性はありますが、改善しない場合は専門業者によるクリーニングを依頼しましょう。なおドレンホース用のキャップを取り付けておけば、虫やゴミが入りこむのを防ぐことができます。ホームセンターなどで購入できるので、気になる方はチェックしてみるのもおすすめです。

3.ドレンホースが逆勾配になっている

本来ドレンホースは結露水がきちんと流れるように順勾配で設置する必要があります。しかし、設置の仕方や経年劣化などによりホースが途中で逆勾配になったり、ホースの先端が上向きになってしまったりすることがあります。すると結露水がうまく流れなくなり、水漏れが起こるのです。ドレンホースが逆勾配になっているかどうかは、外側から見ても分からず対応もできないため、水漏れの原因がつかめない場合は、専門業者に連絡するようにしましょう。

4.ドレンパンが破損している

ドレンパンとは、室内機の内部にある結露水の受け皿のことです。エアコン内部に発生した結露水はドレンパンによって受け止められ、その後ドレンホースを伝って外に流れていきます。このドレンパンが破損しているとドレンホースに結露水を流すことができず、エアコン本体の外に漏れてきてしまうのです。

もしドレンパンが破損している場合は、自分で修理することはできません。エアコン専門業者へ修理を依頼するようにしましょう。ドレンパンは経年劣化で壊れやすい部分なので、いまのエアコンを長年使っていて水漏れが起きているという場合は、まずはこの部分の故障を疑ってみてもいいかもしれません。

5.熱交換器が汚れている

熱交換器とは、エアコン内部に取り込んだ空気の温度を調整する部分のことです。この部分にホコリなどが溜まり汚れてしまうと、目詰まりを起こしてドレンパンに結露水が流れていかなくなってしまうことがあります。その結果、熱交換器に水滴が付着したままになり、エアコンから吹き出す風と一緒に水が吹き出してくることがあるのです。エアコンをつけた直後に、風と一緒に水が飛んでくる場合は、熱交換機にトラブルが発生している可能性があります。

これを防ぐためには、定期的にクリーニングをして熱交換器をきれいにする必要があります。ただし熱交換器はフィルターのさらに奥の方にあるため、自分でお手入れすることは難しい部分です。また薄いアルミが重なった繊細な部品でもあるので、お掃除をする際は専門的な知識と技術を持った業者に依頼しましょう。

6.室内機が正しく設置されていない

これまで紹介した原因のほか、本体がうまく設置できていないことでも水滴が落ちてくる場合があります。エアコンは内部に発生した結露水を流すために、本体を水平にして設置する必要がありますが、傾いて設置されていると結露水がうまく流れていかず、エアコン下部からあふれてきてしまうことがあるのです。また、ドレンホースが正しく接続されていないために水漏れが発生する場合もあります。エアコンから水漏れが起こる場合は、設置業者に問い合わせて確認してもらいましょう。どこから水漏れしているのかによっても、想定される原因は変わってくるため、設置業者へ問い合わせる際は水漏れしている箇所も伝えるとよいでしょう。

結露はお部屋にも……エアコンを使う時に実践したい結露を防ぐ2つの方法

室内に発生した結露を放置しているとカビが繁殖する原因になることもあるので、なるべく結露そのものを防ぐようにしましょう。

以下の点に注意しながらエアコンを使うことで、結露を起こりにくくすることができます。

  • ・定期的に換気をする
  • ・除湿(ドライ)機能を活用する

このあとはそれぞれの対策について、詳しく解説していきます。お部屋の結露にお悩みの方は、ぜひご参考にしてみてはいかがでしょうか。

1.定期的に換気をする

結露は、湿度が高く気温差があるという条件で発生しやすいと言われています。部屋を閉め切っていると、調理や洗濯物の部屋干しはもちろんのこと、人が汗をかくことでも多湿の状況を作ってしまいます。湿度の高い空気を入れ替えてあげる必要があるため、定期的に窓を開けて換気をすることが効果的です。

ただし夏場や冬場の換気は、やり方にいくつかコツがあります。このあとは季節ごとの効果的な換気方法についてご紹介しますので、ぜひご参考にしてください。

冬場の換気

冬場に換気をするときは事前に暖房をつけておき、お部屋を暖めておくのがおすすめです。暖かい空気は冷たい場所に流れていく性質があるので、少しの時間で効率的に換気をすることができます。また換気をする際は、暖房をつけっぱなしにして窓を開けるようにしましょう。暖房を消してから換気をするとお部屋の温度が大きく下がってしまい、再度エアコンをつけたときに大きな電力を消費してしまいます。余計な電気代もかかってしまうので、注意が必要です。

夏場の換気

夏場もエアコンはつけっぱなしで換気をするのがおすすめです。換気を行う際は、外から入ってくる高温多湿な空気とエアコンから出てくる冷風が、できるだけぶつからないようにするのがポイントです。空気がぶつかってしまうと、そこに温度差が生まれ吹き出し口に結露が発生しやすくなるため、なるべくエアコンから離れた位置の窓を開けるようにしましょう。

お部屋の換気は結露の防止だけでなく、淀んだ空気を入れ換えたり、こもったイヤな臭いを追い出したりすることにもつながりますので、こまめな換気を欠かさないようにしましょう。

下記の記事ではエアコンを換気する方法について、より詳しく解説しています。ぜひ併せてチェックしてみてください。

  • エアコン使用時の換気は必要?換気をした方が良い理由と上手な換気方法を紹介!

    • エアコンを使っている最中でも、こまめに換気をして空気を入れ換えましょう。ただ窓やドアを開けるだけでなく、より効果的に換気をする方法をご紹介しています。また使いながら換気もできるエアコンもご紹介していますので、ぜひご一読ください。
    • 詳しく見る

2.除湿(ドライ)機能を活用する

除湿機能を使えば、空気中の水分を集めて外に排水することで、お部屋の湿度を下げることができます。湿度が下がればその分発生する結露も少なくなるので、活用してみましょう。

また自動運転中は、状況に応じて自動的に除湿してくれるエアコンも多いので、いちいち除湿モードに切り替えるのは面倒臭いという方は使ってみるとよいでしょう。

ジャパネット厳選のエアコンをご紹介

まとめ

エアコンの運転中は、その仕組み上どうしても内部に結露が発生します。通常であれば結露水はドレンホースから外に排水されますが、何らかのトラブルによって排水ができなくなると水漏れが起こってしまいます。原因としてはホースのつまりやドレンパンの破損など、エアコン内部で不具合を起こしていることも考えられます。水漏れが発生したら、運転を止め、どこから水漏れが発生しているのか確認しましょう。その際無理に動かすのは危険です。場合によっては専門業者の修理が必要なことがあります。今回ご紹介した内容を参考にしてみてください。

また結露はエアコン内部だけでなく、お部屋の窓やその周辺にも発生し、放っておくとカビが繁殖する原因となることもあります。日々のエアコンの使い方によっては結露を起きにくくすることができるので、今回ご紹介した方法を実践してみましょう。


よくある質問

エアコンの結露水が漏れてくる原因は?
エアコンから結露水が漏れてくる場合は、「ルーバーが下向きになっている」「ドレンホースが詰まっている」「ドレンホースが逆勾配になっている」「ドレンパンが破損している」「熱交換器が汚れている」「エアコンが正しく設置されていない」のような原因が考えられます。
お部屋の結露を防ぐ方法は?
お部屋の結露を防ぐためには、「定期的に換気をする」「エアコンの除湿機能を利用する」の2点に気を付けてみましょう。