洗濯機の掃除のやり方は?洗濯槽クリーナーや部位別の洗い方を紹介

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普段何気なく使っている洗濯機ですが、実は見えないところに長年の汚れやカビがたまっていることも。「洗ったばかりの洗濯物なのに変なニオイが…」「よくみると黒い粒がついている」といったお悩みは、洗濯機の隠れた汚れが原因かもしれません。
この記事では、洗濯機が汚れてしまう原因をはじめ、正しい掃除方法や洗濯槽クリーナーの選び方、洗濯機をきれいに使うためのコツについて詳しく解説しています。ニオイや汚れに困っている方、具体的なお掃除のやり方を知りたい方は、ぜひご参考にしてみてください。

この記事でわかること

・洗濯機の主な汚れは、「衣類の汚れ」「チリ・ホコリ」「石けんカス」「水アカ」「カビ」の5種類

・洗濯機のポイント別の掃除方法と頻度

・洗濯槽クリーナーは「塩素系」と「酸素系」の2種類。ドラム式洗濯機には使用できないものもあるので要注意

・洗濯機をきれいに使い続けるためのテクニックも紹介

洗濯機の掃除が必要となる5つの汚れ

「洗濯機って洗剤で洗ってるから、そんなに汚れないんじゃないの?」と思われがちですが、実は見えない場所の隠れ汚れが、意外と溜まっているんです。この汚れをお掃除せずに長いあいだ放っておくと、いやなニオイや黒い粒が洗ったばかりの衣類に残ってしまうこともあるので、注意が必要です。

洗濯機にたまる汚れは、大きく分けて5種類。どれも気づかないうちに少しずつたまっていくので、定期的なチェックと掃除が大切です。

洗濯機の汚れの種類

衣類の汚れ:汗や皮脂、食べこぼし、泥、繊維くずなど

チリ・ホコリ:洗濯機周辺にたまったチリやホコリが、洗濯機の内部に入り込んだもの

石けんカス:粉洗剤の溶け残りや、流しきれなかった液体洗剤、柔軟剤の成分が固まったもの

水アカ:水道水に含まれるミネラル成分(カルシウムなど)が、結晶化したもの

カビ:これらの汚れをエサに繁殖する。増えると黒い粒として衣類に付着することも

特に注意!洗濯機はカビにとって絶好のすみか

洗濯機の主な5つの汚れの中でも、特に注意したいのがカビ。実はカビにとって洗濯機は居心地のいい環境で、以下のような条件がそろうとすぐに繁殖してしまいます。

カビが繁殖しやすい環境

温度:10〜30℃

湿度:70%以上で活発に繁殖

栄養:皮脂や毛髪、食べこぼし、ホコリなどの汚れ

このため洗濯機を使っていると、ある程度のカビが繁殖することは避けられません。ですが、あまりにもカビが増えてしまうと洗濯槽の中にまで入り込み、洗い流せず衣類に黒い粒がついたりイヤなニオイが残ったりするので注意が必要です。

そんな厄介なカビを防ぐには、このあとご紹介する「こまめなお掃除」「洗濯槽を乾燥させる」などの工夫を欠かさないようにしましょう。

洗濯機のお掃除方法と頻度について解説

洗濯機の汚れやカビを防ぐには、定期的なお掃除がとにかく大切です。メーカーや機種によってもお掃除が必要な箇所やその頻度は異なりますが、一般的な洗濯機のお掃除方法は以下の通りです。

■洗濯機の部位別・掃除方法と頻度

お掃除箇所 掃除方法 掃除の頻度(目安)
糸くず(排水)フィルター フィルターを外して糸くずを捨ててから、ぬるま湯と歯ブラシでやさしく洗う。 縦型洗濯機は洗濯のたび毎回
ドラム式洗濯機は週1回
乾燥フィルター フィルターを外してホコリを取り除く。汚れがひどいときはぬるま湯でやさしく洗い、乾かしてから取り付ける。 乾燥運転のたび毎回〜週1回
洗剤投入ケース ケースを外し、水・ぬるま湯と歯ブラシでやさしく洗う。 月に1回、自動投入タイプは2〜3ヵ月に1回
ドアパッキン
(ドラム式洗濯機)
ホコリを取り除き、絞ったタオルでやさしく拭く。 洗濯のたび毎回〜週1回
洗濯槽 洗濯槽クリーナー、または衣類用洗剤・漂白剤 1〜2ヵ月に1回

このあとは、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

※洗濯機のメーカーや機種によって、お掃除が必要な箇所や掃除方法は異なります。実際に作業するときは、お手元の取扱説明書をよく確認して、正しい方法でお掃除するようにしましょう。

糸くず(排水)フィルター

糸くずフィルターには、洗濯中に出た糸くずや髪の毛、ホコリをキャッチする役割があります。そのため、この部分を放っておくと汚れを取りきれなくなり、洗い終わった衣類やバスタオルに、糸くずや髪の毛がついたままになることも。特に「お風呂あがりにバスタオルで体を拭いたら、逆に髪の毛やごみが体についてしまう」という方は、糸くずフィルターの容量が限界を迎えているサインかもしれません。

お掃除の仕方はかんたんで、フィルターを取り外して溜まったごみを取り除くだけです。ひと手間でお掃除は終わるので、縦型洗濯機ならお洗濯のたび、ドラム式洗濯機なら1週間に1回を目安にお手入れするようにしましょう。

なお高性能モデルでは、汚れの溜まり具合に応じて、お掃除のタイミングをお知らせしてくれる機種もあります。効率的にお手入れを済ませたい方は、お知らせ機能が搭載されているかもチェックしてみるとよいでしょう。

乾燥フィルター

乾燥機能が搭載されている洗濯機をお使いの方は、乾燥フィルターも定期的にお手入れする必要があります。乾燥フィルターには、乾燥中にでた糸くずなどをキャッチする役割があり、放っておくと乾燥時間が長くなったり乾きムラが起きたりすることもあります。

お掃除の仕方は、取り外して中のごみを捨てるだけでOKです。頻度は機種によっても異なりますが、できれば乾燥機能を使うたび、もしくは1週間に1回くらいを目安にしてみましょう。

洗剤投入口・洗剤ケース

洗濯機には、洗濯槽の内側に洗剤投入口があるタイプ、もしくは本体上部に引き出し型の洗剤ケースが付いている機種があります。この部分には洗剤の残りが固まりやすく、使っているうちに汚れが溜まりやすい部分です。清潔に使うためにも、月に1回程度を目安に取り外してお掃除するとよいでしょう。

また意外と注意が必要なのが、普段洗剤投入口を使っていない方。特に洗濯槽の内側に洗剤投入口がある機種は、使っていないとホコリなどの汚れがたっぷり溜まっていることも。普段開けないぶん汚れを見つけにくいので、定期的にふたを開けて中の汚れをお掃除するようにしましょう。

ドアパッキン

ドラム式洗濯機には、運転中の水漏れを防ぐためにドア部分にゴムパッキンが装着されています。この部分は洗濯中に洗濯物や洗剤と触れやすく、ホコリや糸くず、洗剤カスが溜まりやすくなっています。放置していると洗濯物に糸くずがつきやすくなったり、最悪の場合水漏れの原因になったりすることもあるので、こまめにお掃除するようにしましょう。

お手入れ方法はかんたんで、湿った布でパッキンやその裏側をふき取るだけでOKです。汚れを溜めないよう、なるべくお洗濯のついでに掃除しておくのがおすすめです。

洗濯槽

洗濯槽には皮脂汚れや洗剤のカス、そしてカビが使ううちに溜まっていくので、定期的なお掃除が欠かせない場所です。そこまで頻繁にお掃除する必要はないのですが、1〜2か月に1回を目安にお手入れするとよいでしょう。

具体的なお掃除方法ですが、一般的には洗濯槽クリーナーを投入して、洗濯槽洗浄コースを選んで洗うのが一般的です。なお、メーカーや機種によっては洗濯槽洗浄コースがなかったり、指定の洗濯槽クリーナーを使う必要があったりする場合もあります。実際にお掃除する際には、お使いの機種の取扱説明書をよく確認しておくようにしましょう。

また洗濯槽クリーナーは、用途や機種に応じて使い分けることも大切です。詳しい選び方はこの後の項目で解説しているので、ぜひご参考にしてみてください。

洗濯槽クリーナーの種類と選び方

洗濯槽クリーナーは、洗濯槽の見えない隠れ汚れを落とすことに特化した、専用のクリーナーです。お掃除の際にはぜひ使いたい洗濯槽クリーナーですが、大きく「塩素系」と「酸素系」の2タイプがあるため、機種や用途によって使い分けることが大切です。

なお、お使いの機種によっては専用のクリーナーが指定されていることもあるので、必ず取扱説明書を確認しておくようにしましょう。

塩素系クリーナーの特徴

塩素系クリーナーには、強力な殺菌・漂白効果があり、頑固な汚れや黒カビを除去するのに効果的です。とにかく徹底的に汚れを落としたいという方にとって、心強い味方になってくれるでしょう。

一方その強力な洗浄効果ゆえ、洗濯槽に成分が残ったままだと、衣類や肌にダメージを与えてしまうこともあります。クリーナーの説明をよく読み、正しい使い方でしっかりとすすぎきるようにしましょう。

ちなみに、ほとんどのドラム式洗濯機にはこのあと紹介する酸素系クリーナーが使えないので、こちらの塩素系クリーナーを選ぶ必要があります。ドラム式洗濯機をお使いの方は、よく確認してからクリーナーを選ぶようにしましょう。

酸素系クリーナーの特徴

酸素系クリーナーは、泡の力で洗濯槽の汚れやカビをはがして洗い流します。塩素系クリーナーに比べて肌や衣類にやさしい成分でできているので、もし成分が残っても影響が少ないことがメリットといえるでしょう。

一方で特有のデメリットもあり、一番気をつけたいのがドラム式洗濯機のほとんどの機種では使えないという点です。泡が漏れたり、最悪の場合故障の原因になったりするため、ドラム式洗濯機をお使いの方は塩素系のクリーナーを選ぶようにしましょう。

また、長時間のつけ置きが必要で、浮き上がった汚れをすくいとる必要もあるので、少々手間がかかることにも注意が必要です。

洗濯機をきれいにキープするためのコツ

こまめなお掃除はもちろん欠かせませんが、汚れを付きにくくすることも同じくらい大切です。実はちょっとした心掛けで、洗濯機の汚れやニオイをぐっと減らせるんです。ここでは、洗濯機をきれいに使い続けるポイントをご紹介しましょう。

縦型洗濯機は使用後ふたを開けたままに

洗濯後の水滴や湿気がたっぷり残った洗濯槽は、まさしくカビの繁殖に適した環境です。その状態でふたを閉めっぱなしにすると、湿気がこもってカビが一気に繁殖してしまうこともあります。洗濯後はふたを開けたままにして、洗濯槽もしっかり乾燥させましょう。

ただしドラム式洗濯機の場合は、必ずドアを閉めておくようにしましょう。ドラム式洗濯機のドアは前側に開くため、そのままにしておくとぶつかってケガをしたり、ドアや周辺の家具が破損したりする危険性があります。また子供やペットがいるご家庭では、洗濯機のなかに閉じ込められて、取り返しのつかない事故につながる恐れもあります。機種によっては洗濯槽の湿気を乾燥で吹き飛ばすお手入れ機能が搭載されているので、湿気対策にはそちらを活用するのがおすすめです。

洗濯槽を洗濯カゴ代わりに使用しない

なかには、脱いだ衣類や濡れたバスタオルを、そのまま洗濯槽にいれておく方もいらっしゃるのではないでしょうか?「あとで洗濯するから」と入れたままにしがちですが、付着した汗や皮脂などをエサにして、洗濯槽に雑菌やカビが繁殖しやすくなってしまいます。衣類はなるべく洗濯カゴにためておき、洗うときに洗濯機へ入れるようにしましょう。

また、洗濯後の衣類をそのまま放置してしまうのも、カビや雑菌繁殖の観点からみるとNG。イヤなニオイの原因にもなるので、洗い終わった洗濯物は早めに干してしまうようにしましょう。

洗剤・柔軟剤は入れすぎない

洗剤や柔軟剤を、「目分量でだいたいの量を入れている」「しっかり洗いたいから多めに入れている」という方は要注意です。洗剤を多めに入れても洗浄力が上がるどころか、すすぎきれずにかえって汚れが落ちにくくなってしまいます。また、洗濯槽に残った成分が固まり、洗剤カスなどの汚れが溜まる原因にもなるので注意が必要です。

洗濯機に表示される水量に応じて、その洗剤の適量をしっかり量って投入するようにしましょう。

掃除してもニオイが消えないのは「排水周り」が原因かも

「洗濯機を掃除したのに、どうしても洗濯物がにおう」そんなときは、洗濯機本体ではなく排水周りが原因かもしれません。排水周りからのニオイの原因は、以下のようなものがあります。

排水周りのニオイの主な原因

・排水口にたまった汚れ

・排水ホース内の汚れ

・排水トラップの汚れ、封水(ため水)切れ

排水周りの汚れは、ある程度は自分でお掃除することもできますが、難しい場合はプロのクリーニング業者に依頼するのもおすすめです。洗濯機のニオイについては以下の記事で詳しく解説しているので、お悩みの方はぜひこちらもご参考にしてみてください。

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自動機能を活用して洗濯機のお掃除をもっとラクに

何かと面倒な洗濯機のお掃除ですが、最近の高機能モデルには使うたびに洗濯槽の汚れを洗い流してくれたり、フィルター類を自動でお手入れしてくれたりする便利な機能が搭載されたものもあります。この項目では洗濯機のお掃除がラクになる機能をご紹介しているので、お手入れが面倒に感じている方、洗濯機の買い替えを考えている方はぜひご参考にしてみてください。

洗濯槽自動お掃除

この機能があれば、毎回のお洗濯のあとに、自動で洗濯槽の汚れを洗い流してくれます。皮脂汚れや洗剤カスなどの汚れが溜まりにくくなるので、カビを抑制する効果も期待できるでしょう。

洗濯槽の掃除を全くしなくてもいいというわけではありませんが、面倒なお手入れの手間をぐっと減らしてくれる便利なサポート機能といえるでしょう。

洗剤自動投入

洗剤自動投入機能は、衣類の量や洗濯コースに応じて、適量の洗剤を自動で投入してくれる機能です。わざわざ洗剤を量る手間を省けるのはもちろん、入れすぎを防いで洗剤カスの汚れができにくくなることも大きな魅力です。

また機種によっては、洗剤の通り道を自動で水洗いして、洗剤が固まるのを防いでくれるものもあります。お手入れの手間をさらに減らしたい方は、必見の機能といえます。

ドアパッキン自動洗浄

ドラム式洗濯機は定期的なドアパッキンのお手入れが欠かせませんが、自動洗浄機能が搭載されていればパッキンの内側にたまるホコリや糸くずを、自動で水洗いしてくれます。

ドアパッキンの内側に汚れがたまりすぎると、洗ったばかりの衣類に糸くずが付いたり、最悪の場合水漏れが起こったりすることも。面倒なお手入れの手間を減らしたい方は、ドアパッキン自動洗浄が搭載されたドラム式洗濯機をチェックしてみてください。

なお、洗濯機の寿命は設置環境や使い方にも左右されるので一概には言えませんが、「消費動向調査 2025年3月 内閣府調べ」によると、平均使用年数は約10年とされています。もし今の洗濯機を長年使っている場合は、自動お掃除機能などが搭載された新製品に買い替えるのもおすすめです。

洗濯機の寿命の見極め方については、以下の記事で詳しく解説しています。洗濯機の買い替えを検討している方は、ぜひこちらも参考にしてみてください。

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まとめ:定期的なお掃除でいつもの洗濯をより清潔に

洗濯機は使ううちに皮脂汚れやカビなどが蓄積されていくため、こまめなお掃除が欠かせません。今回ご紹介したお掃除方法を参考に、定期的に洗濯機に隠れた汚れを洗い流すようにしましょう。また、お手入れの手間を減らしたいときは、自動お掃除機能のついた洗濯機を選ぶことも効果的です。洗濯機の買い替えを考えている方は、今回ご紹介したジャパネットおすすめ洗濯機もぜひご参考にしてみてください。

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よくある質問

Q.洗濯機が汚れる原因は?
洗濯機の汚れの原因として代表的なのは、「衣類の汚れ」「チリ・ホコリ」「石けんカス」「水アカ」「カビ」の5種類。どれも気づかないうちに少しずつたまっていくので、定期的なチェックと掃除が大切です。
Q.お掃除すべき箇所と頻度は?
洗濯機を掃除する頻度は機種によっても異なりますが、一般的な目安としては以下のとおりです。
・ドアパッキンの内側:洗濯のたび毎回〜週1回
・糸くずフィルター(排水フィルター):縦型洗濯機は洗濯のたび毎回、ドラム式洗濯機は週1回
・乾燥フィルター:乾燥運転のたび毎回〜週1回
・洗剤投入ケース:月に1回/自動投入タイプは2〜3ヵ月に1回
・洗濯槽:1〜2ヵ月に1回
Q.洗濯機をきれいに保つコツは?
洗濯機をきれいに使うコツとしては、以下の3点があります。
・縦型洗濯機の使用後はふたを開けておく
・洗濯槽を洗濯カゴ代わりに使用しない
・洗剤・柔軟剤は適量を使う