「快適な寝心地」や「質の高い睡眠環境」を実現させるためには、寝具選びが重要です。しかし寝具と一言でいっても、その種類はとても豊富。「何を基準に選べばよいのか」と悩んでしまうこともあるかもしれません。そこで今回はまず、マットレスを選ぶ際のポイントやお手頃な価格で購入するコツを解説します。敷布団選びのポイントもご紹介しているので、寝具選びでお悩みの方は、ぜひご参考にしてください。
マットレスは、質の高い睡眠環境を実現してくれる寝具のひとつです。床の上に直接敷いたりベッドフレームの上に置いたりと、ライフスタイルに合わせて使用できます。
マットレスをおすすめする理由は、以下の3つです。
マットレスは弾力性や復元性に優れている製品が多く、寝たときに身体の圧を分散させることが期待できます。自分に合ったマットレスを使用すると、より快適な寝心地になるでしょう。
また、厚みのあるマットレスを選べば、底付き感を感じにくいでしょう。
マットレスは、耐久性にも優れている製品が多く揃っています。耐久性の低い寝具を長く使い続けると、体重によってへたってしまうことがあります。厚みが失われてしまうため、底付き感が出てしまうこともあるでしょう。また、厚みがなくなると体圧分散機能が低くなり、身体の負担になる可能性もあります。
その点、マットレスなら耐久性が優れている製品が多いため、長く使い続けてもへたりづらい可能性があります。
布団を上げ下げする手間がないことも、マットレスをおすすめする理由の一つです。 ただし、長期間敷きっぱなしにしていると湿気がたまってしまう可能性があるため、風通しのよいところに立てかけておくなど、定期的にお手入れをするようにしましょう。 詳しいお手入れ方法は取扱説明書をご確認ください。
魅力的な寝具であるマットレスですが、購入する際には注意すべきこともあります。事前に確認しておきましょう。
マットレスは洗うことができない製品が多いため、長期間敷きっぱなしにしていると湿気がたまり、カビが発生する可能性もあります。
湿気が多いときはマットレスの下にすのこや除湿シートなどを敷く、定期的に風通しのよいところに立てかけておくなどのお手入れをするようにしましょう。詳しいお手入れ方法は製品によって異なるため、取扱説明書をご確認ください。
なお、洗うことができるマットレスも販売されているため、衛生面が気になる方は検討してもよいでしょう。
マットレスはサイズが大きい分、部屋のスペースを圧迫する可能性があります。マットレスを選ぶ際は、部屋の広さを考慮して選びましょう。
店頭などの広いスペースに置いてあるとそこまで大きく見えない製品でも、実際に部屋に置いてみると「意外と大きかった」と感じることもあります。部屋の設置スペースと、製品の寸法を確認してから購入すると安心です。
また、サイズ選びで悩んだときは、「折りたたみ式マットレス」を選ぶのも一案です。使用しないときは折りたたんで部屋の隅に片付けておけるほか、スペース次第では収納も可能です。
マットレスを選ぶ際、「どの点に着目すればよいのかわからない」と悩むこともあるかもしれません。そこで、マットレス選びのポイントをご紹介します。
マットレスの種類は豊富にあり、どれを選ぶかによって寝心地が変わってきます。そのためマットレスを選ぶ際は、あらかじめ種類とその特徴について押さえておきましょう。
高反発ウレタンを使用したマットレスは、跳ね返りの力が強いのが特徴です。身体が深く沈み込みすぎないので、よい寝姿勢を保てて寝返りも打ちやすくなっています。そのため、「寝返りがしにくくて起きてしまう」という可能性は低いでしょう。また、高反発ウレタンは腰などの沈み込みが少ないため、仰向けで寝ることが多い方にもおすすめです。
低反発ウレタンは体圧の分散性が高いため、グッと押し込んだときの跳ね返りが遅いのが特徴です。身体がゆっくり沈むことでマットレスが全身にフィットするので、包み込まれているかのような寝心地を体感できます。また、横向きの姿勢でも眠りやすいという魅力もあり、「安定感」を求める方にもおすすめです。
高反発ファイバーのマットレスで代表的なエアウィーヴを例として説明します。エアウィーヴは通気性の高さとお手入れのしやすさが魅力です。寝ている間、人は気付かないうちに大量の汗をかいています。通気性が悪いと汗によってマットレスにカビが発生してしまうほか、ダニの繁殖を促してしまう恐れもあります。その点、高反発ファイバーは通気性に優れているため、カビやダニ対策が行いやすいでしょう。蒸れ感も少ないので、快適な眠りを実現しやすくなっています。
このほか、高反発ファイバーのエアウィーヴには、水洗いによってお手入れを自分で行うことができる製品もあります。「衛生面」を重視して選びたい方には高反発ファイバーのマットレスがおすすめです。なお、洗い方については取扱説明書をご確認ください。
ポケットコイルは、バネがひとつずつ独立しているタイプのマットレスです。身体をそれぞれのバネが「点」で支えてくれるため体圧の分散性に優れており、包み込まれているかのような寝心地を体感できます。また、ポケットコイルは振動が伝わりにくいという特徴もあり、パートナーや子どもと一緒に寝ている方におすすめのマットレスといえます。
ボンネルコイルは、バネが連結しているタイプのマットレスです。ポケットコイルが「点」で支えるのに対し、ボンネルコイルは「面」で支えます。そのため、適度な硬さがあり身体の圧がバランスよく分散され、へたりづらくなっています。また通気性にも優れているので、カビ対策をしやすいという特徴もあります。
ラテックスマットレスは、天然ゴムを原料として作られています。ゴム特有の反発力があり、体圧の分散性と耐久性に優れているのが特徴です。また、ラテックスマットレスは抗菌性にも優れています。天然ゴムの保有量を確認した上でマットレスを選ぶようにしましょう。
マットレスの価格帯は幅広く、リーズナブルなものから高額なものまであります。
「予算を5万円以内にすると、購入できるマットレスがだいぶ限られてくるのでは?」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論からいうとそのようなことはなく、5万円以内に絞ってもラインナップは豊富に揃っているため、好みに合うマットレスを見つけることができるでしょう。 とはいえ、5万円以内だとマットレスのサイズが「シングル」であることが多いので、購入前に確認をしましょう。
5〜10万円になると、機能性・寝心地ともに優れたマットレスを購入できます。サイズも「セミダブル」「ダブル」と充実しているので、大きめのマットレスも探しやすくなります。
予算を10〜20万円に引き上げると、高級ホテルなどで使用されているマットレスを購入することが可能です。「高級ホテルのようなベッドの寝心地を自宅でも体感したい」という方は、10〜20万円のマットレスを購入してみてはいかがでしょうか。
20万円以上になると、耐久性が高くさまざまな環境に対応できるようなマットレスを購入することができます。長年使用できるということは、結果としてコストパフォーマンスがよいかもしれません。
マットレスを選ぶ際は、保証期間・内容を確認することも大切です。
たとえば、「マットレスの受け取りから〇日以内であれば交換・返品が可能」という保証があれば、自分に合わなかった場合に返品することができるため、マットレス選びに失敗したとしても後悔せずに済みます。
マットレスの寝心地を店舗で実際に試せる場合は、保証がなくてもさほど問題はないかもしれませんが、確認できないときは保証期間・内容で選ぶのも一案です。
マットレスを販売しているメーカーは数多く存在します。その中から3社をピックアップしてマットレスの特徴をご紹介します。なお、こちらに記載されている情報は2022年4月時点のものです。
西川は、2022年で創業456周年を迎えた老舗メーカーです。「AiR(エアー)」という名のマットレスを扱っており、その機能性の高さにより多くのアスリートから支持されています。
AiRに使われている素材は、クッション性に優れた「ウレタン」です。ウレタンの表面を凹凸にすることで、身体にかかる圧力を分散させる「特殊立体構造」で、身体の一部に圧がかかりすぎない、快適な寝心地を実現しています。さらに、AiRは通気性に優れた構造になっているため、睡眠時の汗による不快感を軽減しやすくなっています。
「西川 マットレス」で商品を探すエアウィーヴは、2004年創業のメーカーです。取り扱っているマットレスには、独自のエアファイバー素材を使用しています。どの姿勢でも腰が沈みにくくなっているため、身体にかかる負荷が少なく快適な睡眠環境を実現できます。また、マットレスの復元力が高く身体を動かしたときに押し返してくれるので、寝返りも楽に打てます。
「エアウィーヴ マットレス」で商品を探すテンピュールは、世界で販売している寝具メーカーです。NASAの技術を採用して作られた、身体に圧力のかからない特別素材を使っている製品もあります。身体の体温や動きに沿ってフィットするのが特徴で、理想的な寝姿勢をキープすることができます。また、耐久性にも優れています。
「テンピュール マットレス」で商品を探す「種類が豊富で、どのマットレスを選べばよいかわからない」という方もいらっしゃるでしょう。そこで、以下ではおすすめのマットレスをご紹介します。マットレス選びで迷っている方は、ぜひご参考にしてください。
「マットレス」で商品を探す製品によってお手入れ方法は異なりますが、マットレスは丸洗いできない製品がほとんどですので直接肌に触れるシーツやカバーが洗濯可能な場合は、こまめに洗濯して清潔な状態を保つようにしましょう。
そしてマットレスは、裏面に風を当てることが大切なので、定期的に壁に立てかけるようにしましょう。通気をよくすることで湿気を取り除くことができ、カビの繁殖を抑える効果も期待できます。
マットレスに限らず、寝具にはダニの死骸や埃が溜まりがちです。こまめに掃除機をかけて対策するようにしましょう。
また、同じ場所に重心をかけ続けると、マットレスがすぐにへたってしまうため、2〜3ヶ月を目安にマットレスの表と裏をひっくり返して使用するのもおすすめです。なお、マットレスが重くひっくり返すことが難しい場合は、上下の向きを変えるだけでも効果的です。
なお、詳しいお手入れ方法は製品によって異なるため、取扱説明書をご参考にしてください。
マットレスの買い替え時期には、主に以下の4つのタイミングが挙げられます。
マットレスの買い替え時期の目安のひとつに、「へたってしまったとき」があげられます。同じ部分に体重をかけ続けると、マットレスがへたりやすくなり、底付き感が出てくることもあります。そのまま使用していると、身体が痛くなってしまうこともあるので、買い替えを検討しましょう。
また「コイルが劣化したとき」も、マットレスの買い替え時期といえます。動いた際にギシギシと軋む音が鳴る場合は、コイルが劣化している可能性があります。寝返りを打つたびに音が鳴ることはストレスにつながる場合もあるため、コイルが劣化したら買い替えを検討しましょう。
このほか、「起きたら身体が痛いとき」もマットレスの買い替え時期といえます。身体が痛いということは、マットレスが合っていない可能性があるため、買い替えるのがおすすめです。
マットレスの買い替え時期には、「カビが発生したとき」も挙げられます。そのまま使用を続けるとカビの繁殖が進み、ベッドやほかの寝具にも影響を及ぼす可能性があります。カビ対策を行っても改善しない場合は、買い替えるのがおすすめです。
マットレスは頻繁に買い替える必要はありませんが、長く使用していると機能性が低下する場合があります。そのため、上述したような不具合が見られた場合は、買い替えを検討してみてはいかがでしょうか。
続いて、敷布団を選ぶ際のポイントをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
敷布団の素材にはさまざまな種類があり、どれを選ぶかによって寝心地が変わってきます。そのため、敷布団に使われる素材の種類とそれぞれの特徴について押さえておきましょう。
木綿は吸湿性に優れた素材です。前述したように、人は寝ている間に大量の汗をかいているため、敷布団の吸湿性が低いとジメジメした不快感が生じる可能性があります。木綿は水分を吸収しやすいため、快適な睡眠環境を作りやすいといえます。
ただし、木綿は放湿性が低いため、こまめに天日干しをすることが大切です。
羊毛は、吸放湿性に優れている素材です。
そのため、寝ている間にかいた汗を吸収し放湿しやすいのが特徴です。
なお、羊毛の敷布団には「100%」や「ポリエステル混合」などがあるため、購入の際はどちらが自分に合っているかを確認するようにしましょう。
マットレスの素材にも採用されているウレタンには、「高反発ウレタン」と「低反発ウレタン」の2種類があります。寝心地を確認した上で選ぶのがおすすめです。
ポリエステルは洗濯可能な素材のため、清潔な状態を保ちやすくなっています。また、軽量でもあることから、楽に敷布団を出し入れしたり干したりすることが可能です。
ポリエステルは吸放湿性が低いという特徴がありますが、昨今は吸放湿性に優れたポリエステル綿も登場しています。ただし、製品によっては洗えないものもあるため、購入前に洗濯表示や取扱説明書を確認しましょう。
敷布団を選ぶ際は、機能性にも着目するのがおすすめです。具体的にどのような機能があるのか、以下にて押さえておきましょう。
「寝汗をかきやすい」「衛生面が気になる」という方には、吸放湿性が高い敷布団がおすすめです。
汗を吸収しやすく乾きやすいため、ジメジメした不快感や蒸れを軽減することができるでしょう。
理想的な寝姿勢を保ちたい方は、体圧分散機能付きの敷布団を選びましょう。
私たちの身体は緩やかなS字カーブを描いており、睡眠時もこの姿勢をキープするのが理想といわれています。しかし、敷布団が柔らかすぎたり硬すぎたりすると身体の一部に負担がかかり、姿勢が乱れやすくなるのです。
その点、体圧分散機能付きの敷布団は、適度な弾力で身体のカーブに沿って体圧分散してくれるため、理想的な寝姿勢を保ちやすいといえます。
敷布団はお手入れが不十分だと、ダニや菌などが繁殖する可能性があります。
もし、お手入れの手間を減らしたいという場合は、「防ダニ機能付き」「抗菌機能付き」の敷布団を選ぶのがおすすめです。ただし、これらの機能があるからといって、まったくお手入れが必要ないというわけではありません。製品の取扱説明書などを確認し、適切なお手入れをするようにしましょう。
敷布団を長く使用すると徐々にへたってきます。底付き感が出てくると買い替えなければならないため、少しでも長持ちさせたい場合は耐久性のある敷布団を選ぶようにしましょう。
具体的には、ウレタン素材や固わたなど耐久性に優れた芯材を使用しており、かつ厚みのある敷布団を選ぶのがおすすめです。
「マットレスや敷布団などの寝具類をなるべくお手頃に購入したい」という場合は、以下の方法をお試しください。
マットレスや敷布団などの寝具類をお手頃な価格で購入するなら、セール・決算期が狙い目です。
たとえば、年末年始はセールをする店舗や通販サイトが多く、マットレスや敷布団などの寝具類も対象となっていることがあります。そのため、このタイミングなら通常よりもお得な価格で手に入りやすいでしょう。
また、決算期が近づくと、商品の価格を下げて販売することもあるため、お得に購入したい方はチェックしておくとよいでしょう。
マットレスや敷布団などの寝具類を安く購入する方法には、下取りの利用も挙げられます。
下取りなら古くなった寝具を処分できる上に、値引き価格で新しい商品を購入できる場合があります。買い替えを検討中の方は下取りに出すのがおすすめです。
なお、ジャパネットでも下取りを行っています。ぜひチェックしてみてください。
「寝具 下取り」で商品を探すマットレス・敷布団といっしょに使用したい関連寝具をご紹介します。
敷パッド・ベッドパッドは、汗や湿気によってマットレスが汚れたり劣化したりするのを防ぐ役割を持っています。マットレスの上にベッドパッドあるいはシーツ、その上に敷きパッドの順で敷くことが一般的な使用方法です。
敷パッドは、マットレスもしくはシーツの上に敷いて使用します。肌に直接触れるため、「肌触り」を確認し、接触冷感や蓄熱など季節に合った機能を備えている製品を選ぶのがおすすめです。
ベッドパッドは、マットレスの上に敷いて使用します。前述したように、主にマットレスの汚れを防ぐ目的として使用されますが、ベッドパッドを敷くことでマットレスのへたりを軽減することができる可能性があります。なお、メーカーや素材によってさまざまな機能があります。
「敷パッド」で商品を探す 「ベッドパッド」で商品を探すマットレス、あるいは敷布団を清潔に使用するため、それぞれ専用のカバーがあります。カバーと一言でいってもサイズや素材はさまざまなので、季節やお持ちの寝具に適したものを選びましょう。
「掛布団 カバー」で商品を探す快適な睡眠環境を整えるには、自分に合った寝具選びが欠かせません。マットレスひとつであっても、種類や使用している素材で機能性が変わってきます。そのため、寝具を選ぶ際は「どのような種類があるのか」「どのような素材を使っているのか」「どのようなメーカーがあるのか」などを確認し、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
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