加湿器は、お部屋にうるおいを与え、空気の乾燥を防いでくれる便利な家電です。その一方で、本体には雑菌やカビが繁殖しやすいため、こまめなお掃除が欠かせません。
この記事では、加湿器の種類ごとのお掃除方法をはじめ、本体につきやすい汚れの種類やお掃除しないと起こりうるリスクについて解説しています。また、日ごろから気をつけたい加湿器の正しい使い方についても紹介しているので、ぜひご参考にしてください。
乾燥が気になる季節は加湿器を毎日つけることも多く、なかなか掃除に手が回らないという方も多いのではないでしょうか。しかし、加湿器の掃除をしないで放っておくと内部に細菌やカビが繁殖し、そのまま空気中に放出されることもあります。また水垢などのゴミが溜まって故障の原因となることもあるので、こまめなお手入れが必要です。ここでは、加湿器を掃除せずに使い続けることのリスクについて解説します。
加湿器のタンクやフィルターは湿度が高く、細菌やカビにとって絶好の住処になります。本体を掃除せずに使い続けると、繁殖した菌やカビが加湿する際にそのままお部屋に放出されてしまいます。
お部屋に広がったカビや菌を吸い込むと、感染症やアレルギー症状の原因になることがあるので注意が必要です。
加湿器を掃除せずにいると、タンクやフィルターにホコリや水垢が溜まり、放置すると頑固な汚れになってしまいます。
特に気をつけたいのがフィルター部分で、汚れが溜まると目詰まりを起こし、加湿能力が低下するだけでなく、本体に負荷がかかって故障の原因になることもあります。
加湿器の汚れは主に、「細菌やカビ」「水垢」「ほこり」の3種類です。これらの汚れを放置すると、加湿能力が低下するだけでなく、いやなニオイや衛生面の問題の原因にもなります。ここでは、加湿器につきやすい汚れについて詳しく解説しています。
加湿器の本体内部は湿度が高いため、カビや雑菌が繁殖しやすい環境になっています。特にタンクやフィルター部分は汚れがつきやすいうえ、運転時にそのまま空気中に放出されてしまうこともあるので注意が必要です。また、嫌なニオイの原因にもなるため、加湿器はこまめにお掃除をするようにしましょう。
また、タンクに入れる水は、必ず水道水を使うようにしましょう。水道水には殺菌のため塩素が含まれており、細菌やカビの繁殖を抑える効果があります。反対に塩素が含まれていないミネラルウォーターなどを入れてしまうと、より速いスピードで雑菌やカビが繁殖してしまいます。なお、水道水に塩素が含まれているといっても、その効果は長続きしません。タンクの水は、毎日必ず入れ換えるようにしましょう。
水道水にはミネラルやカルシウムなどが含まれており、水分が蒸発するときに石灰化して、水垢として本体に蓄積されていきます。タンクやフィルター部分に水垢がたまりすぎると、加湿機能が低下し、いやなニオイの原因になることもあるので注意が必要です。
とはいえ、加湿器の仕組み上、水垢の発生を完全に防ぐことはほぼ不可能といえます。なるべく蓄積しないように、毎日タンクの水を交換する、フィルターをこまめに掃除するなどして、本体を清潔に保つようにしましょう。
意外と見逃しがちなのが、本体の外側や吹き出し口、吸気口部分にたまるホコリです。放っておくと、雑菌やカビが繁殖しやすくなったり、動作音が大きくなったりすることがあるので、こまめにお手入れをするようにしましょう。
加湿器には主に、「スチーム式」「超音波式」「気化式」の3種類に分かれ、汚れの付きやすさやお掃除の仕方が変わってきます。
ここでは、それぞれに適したお掃除方法を解説しているので、加湿器の汚れが気になる方はぜひご参考にしてみてください。なお、実際に作業をする際は、その機種の取扱説明書をよく読んで、注意事項などを確認しておくようにしましょう。
スチーム式加湿器はタンクの水を沸騰させ、水蒸気としてお部屋に放出することで加湿します。タンク内の水が熱で殺菌されるため、比較的雑菌やカビが繁殖しにくく、清潔性に優れています。また、その仕組み上フィルターが搭載されていないので、お手入れがかんたんなこともメリットといえるでしょう。
比較的清潔性の高いスチーム式ですが、それでも使っているうちに、タンクや吹き出し口にミネラル分による水垢がたまっていきます。汚れが目立ってきたら、使わなくなった歯ブラシやスポンジなどでこすり落としましょう。
なお、いくら熱で殺菌されるからといっても、タンク内の水を放置していると雑菌やカビが繁殖してしまいます。タンクの水は、毎日取り換えるようにしましょう。
超音波式加湿器は、水を超音波で振動させ、霧状に噴射することでお部屋を加湿します。比較的リーズナブルなモデルが多くお手軽に使えますが、水を加熱しないため、雑菌やカビなどの汚れが付きやすい点がデメリットといえます。また、タンクの水を直接放出するため、タンク内に細菌などが繁殖していると、そのままお部屋に拡散されるリスクがあるので注意が必要です。
まず気をつけたいのが、タンクの水は必ず毎日交換すること。そして、水を交換する際に、なるべくスポンジなどでタンク内部をお掃除するようにしましょう。また、使わないときはタンクに湿気が溜まってカビないように、取り外して乾燥させることも効果的です。
気化式の加湿器は、フィルター部分に水を含ませ、風を当てて蒸発させることでお部屋を加湿します。粒子の小さな水分を放出するため、超音波式に比べるとタンク内の汚れがお部屋に広がりにくいことがメリットです。
一方で、フィルターは常に湿った状態のため、カビや水垢がつきやすくなります。2週間〜1ヵ月に1回程度を目安に、水で押し洗いをして汚れを洗い流しましょう。
ハイブリッド式加湿器には、「気化式にヒーターを組み合わせたタイプ」と「超音波式にヒーターを組み合わせたタイプ」の2種類があります。いずれもヒーターを使って効率よく水分を蒸発させるため、加湿効果が高まっています。
ハイブリッド式加湿器は、抗菌機能で細菌やカビが繁殖しにくい設計になっているモデルも多いですが、それでも定期的な掃除は欠かせません。掃除方法は気化式や超音波式と特に違いはありません。毎日タンクの水を交換し、フィルター部分は2週間〜1ヵ月に1回程度を目安に、水で押し洗いをして汚れを洗い流しましょう。
加湿器のガンコな水垢がなかなか落ちない場合や、いやなニオイが気になる場合は、クエン酸を使った掃除がおすすめです。酸性成分によって水垢を分解しやすくなるため、より効果的に加湿器のお掃除をすることができます。
使い方はかんたんで、ぬるま湯を張ったバケツなどにクエン酸を溶かし、タンクやフィルターなどの部品をつけ置きします。その後スポンジなどを使えば、よりかんたんに汚れを落とすことができるでしょう。
なお、クエン酸の量やつけ置きする時間を誤ると、かえって加湿器のパーツを痛めてしまうこともあります。取扱説明書などを確認して、クエン酸が使えることをチェックして、メーカーの推奨する方法でお掃除をするようにしましょう。
ちなみにクエン酸はスーパーなどでも売られていますが、メーカーによっては純正の加湿器用洗剤を販売しているところもあります。どれにすればいいか迷ったときは、メーカー純正品が売られているかもチェックしてみるとよいでしょう。
加湿器をきれいにお掃除することも大切ですが、雑菌やカビを予防することも同じくらい重要です。ここでは、日ごろから気をつけたい、加湿器を使う上で必ず守りたいポイントについて解説しています。
水道水は塩素で消毒されていますが、時間がたつと効果を失い、雑菌やカビが繁殖し始めてしまいます。加湿器を清潔に使うためには、タンクの水を毎日交換することが欠かせません。もし水を交換する際に汚れに気づいたら、なるべくその都度お掃除をすることで、ガンコな汚れを予防することができます。
ほとんどのメーカーは、「加湿器に水道水以外は使用できない」と定めています。天然水や井戸水には塩素が含まれていないため、タンクの中でより短時間のうちに雑菌やカビが繁殖してしまうからです。
汚れの原因になるだけでなく、衛生的なリスクも発生するので、加湿器には必ず水道水を使うようにしましょう。
加湿器はどこに置けば効果的か、改めて言われると確かに思いつかないという方も多いのではないでしょうか。加湿器は、なるべくお部屋の中央、テーブルの高さくらいの位置に置くのが効果的です。空気中に放出された水蒸気が、お部屋に全体に広がり、均一に加湿しやすくなります。
反対に、壁際や窓の近くは結露が起きやすく、カビの原因になるのであまりおすすめできません。また、エアコンの風が直接あたる場所に置くと、センサーが誤作動してうまく加湿できなくなることもあるので注意が必要です。そのほかにも、木製の家具や電子機器など、湿気に弱いもののすぐそばに設置することも避けた方が良いでしょう。
上からラクラク給水できる!超音波式の加湿器
モデル名 | YAMAZEN 超音波式加湿器 ホワイト MZ-JH301(W) |
---|---|
価格 | 下取りなしセット価格 円(税込) 下取り後セット価格 円(税込)(円下取り) |
お手入れがしやすい! 清潔で気持ちよく使える加湿器
モデル名 | ダイニチ工業 ハイブリッド式加湿器 ショコラブラウン HD-RXC500C(T) |
---|---|
価格 | 下取りなし価格 円(税込) 下取り後価格 円(税込)(円下取り) |
加湿器は、こまめに掃除をしないと細菌やカビが繁殖しやすい家電です。特に、気化式や超音波式の機種は、お部屋に汚れがそのまま放出されやすいので、衛生面でリスクが生じてしまいます。
「タンクの水は毎日交換する」「本体の汚れはこまめに掃除する」ことを心がけ、清潔な状態で使えるようにしましょう。加湿器を掃除するときは、今回ご紹介したタイプごとに適した掃除方法をぜひ実践してみてください。
空気清浄機・加湿器・除湿機の一覧を見る