大画面で臨場感あふれる映像を楽しめる大型テレビはとても魅力的ですが、さまざまなメーカーから数多く展開されているため、「具体的に何を重視して選んでよいのかわからない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。大型テレビは好みだけでなくライフスタイルや部屋の広さなども考慮して選ぶ必要があるので、購入する前に選び方のポイントを押さえておきましょう。そこで今回は大型テレビの特徴をはじめ、選ぶ際にチェックすべき7つのポイントや各メーカーのそれぞれの特徴をご紹介します。また、大型テレビのおすすめ製品や使わなくなったテレビの処分方法もまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
大型テレビとは、一般的に50V型以上のテレビを指します。大型テレビは画面サイズが大きいことで、映像の迫力と臨場感に優れているのが特徴です。さらに、大型テレビは各メーカーから数多く展開されておりラインナップが豊富なため、好みやライフスタイルに合う製品を見つけやすくなっています。
大型テレビを選ぶ際にチェックしておきたいポイントを7つご紹介します。
大型テレビでより美しい映像を楽しむには、適したサイズを選ぶことが大切です。たとえば50V型テレビを購入した場合、最適な視聴距離を確保できないと目に負担をかけてしまいます。動きの激しい映像だと、画面酔いを引き起こしてしまう可能性もあるでしょう。これではどんなに美しい映像であってもテレビを快適に楽しめないので、大型テレビを選ぶ際は「最適視聴距離を確保できるか」を確認しておくことが大切です。
大型テレビに多い4Kテレビの最適視聴距離は、「テレビの高さ×約1.5倍」といわれています。仮に、50V型テレビの画面の高さが約62cmだとすると「約62cm×1.5=約93cm」となるので、最適視聴距離は約93cmです。そのため、50V型テレビを選ぶ際は「テレビの設置場所から約93cm以上離れた場所で視聴できるか」を確認しておく必要があります。
なお、同じ50V型であっても製品によってテレビの高さが異なります。テレビを購入する際はテレビの高さと部屋の広さを考慮し、適したサイズを選びましょう。
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パネルは画質に影響する重要な部分になります。主に、「液晶」と「有機EL」の2つがあるのでそれぞれの特徴を押さえておきましょう。
多くの大型テレビに採用されているのが液晶です。液晶はバックライトが光源となっており、パネルは「VA方式」「IPS方式」の2種類に大別できます。
VA方式はコントラスト比が優れており、美しい映像を楽しめるのが特徴です。ただし、VA方式はIPS方式に比べて視野角が狭いため、正面以外からの視聴は映像の彩度が落ちてしまいます。
IPS方式は視野角が広く彩度が落ちにくいので、どの角度からの視聴であっても同じ映像を見て楽しめるのが特徴です。ただし、IPS方式はVA方式に比べるとコントラスト比が低めです。
有機ELは液晶と異なり自発光しているため、コントラスト比を大きくとれ、リアルに近い黒や明るさを表現でき、メリハリのある美しい映像を実現しています。これにより、まるでその場にいるような臨場感を体験することができます。さらに、有機ELはどの角度からの視聴であっても映像の彩度が落ちることもありませんし、テレビ本体がスリムなので比較的壁掛けにも適しています。
ただし、有機ELは液晶に比べるとラインナップが少ないので、望むサイズの大型テレビが見つかりにくい可能性があります。また、価格も液晶より高めなので事前に値段を確認しておくとよいでしょう。
4K衛星放送(4K BS、4K 110度CS)を視聴したい方は、テレビ本体に4Kチューナーが内蔵されているかをチェックしましょう。たとえば、4Kの解像度を表現できる大型テレビを購入したとしても、4Kチューナーが内蔵されていないと4K衛星放送を視聴できません。別途4Kチューナーを購入する必要がでてくるので、内蔵されているかを確認しておくことが大切です。
このほか、テレビ本体とは別でアンテナを確認しておく必要もあります。4Kチューナー内蔵のテレビを購入しても自宅に受信アンテナがなければ視聴できないため、あわせてチェックしておきましょう。
HDR(ハイダイナミックレンジ)は、映像をよりリアルに映し出す映像技術です。4K放送や映画、ゲームなどにもHDRが採用されているので、これらを「きれいな映像で楽しみたい」という方におすすめです。大型テレビを購入する際は、HDR対応かを確認してから選びましょう。
リアルタイムで番組を視聴するだけでなく、録画して楽しみたい方はチューナー数も確認することが大切です。なぜなら、チューナー数によって同じ時間帯の番組録画数が決まるからです。たとえば、チューナー数が2基であればリアルタイムで番組を視聴しながら1つの裏番組を録画することができます。チューナー数が3基の場合は、視聴している番組とは別に裏番組を2つ同時に録画することが可能です。
なお、内蔵チューナー数は大型テレビを購入した後に増やすことはできません。後から「裏番組も同時録画できるものがよかった」とならないよう購入前にチューナー数の確認を忘れないようにしましょう。
テレビ番組とは別で、映画やアニメなどインターネット接続の動画配信サービスを利用して大画面で楽しみたい方は、VOD(ビデオ・オン・デマンド)に対応しているかを確認しておく必要があります。くわえて、視聴できるコンテンツの確認も必須です。なぜなら、大型テレビでVODサービスを利用することができても、メーカーや製品によって対応コンテンツが異なるからです。利用したい動画配信サービスに対応していないとテレビで視聴できないので、必ず確認しておきましょう。
「大型テレビを壁にかけたい」という方は、重さのチェックも忘れてはいけません。仮に、金具などの耐荷重を考慮せず大型テレビを選んだ場合、重さに耐えきれず落下する危険性があります。そうした事態を防ぐためにも、重さの確認が必要です。
大型テレビは各メーカーが多数取り扱っています。その中から5社をピックアップし、それぞれの特徴をご紹介するのでぜひ大型テレビ選びの参考にしてみてください。
シャープのAQUOSシリーズは、4Kよりもさらに美しい映像を楽しめる8Kテレビも展開しています。超高精細な映像でテレビ番組や映画などを視聴できるので、映像美にこだわりたい方におすすめです。
さらに、シャープの大型テレビの多くに画面を左右に動かして調整できる「スイーベルスタンド」を搭載しています。画面の向きを変えたいとき簡単に調整できるので、設置の自由度が高く実用性に優れているのもシャープの特徴のひとつです。
「テレビ シャープ」で商品を探すTVS REGZAのレグザシリーズには、「レグザエンジンCloud」を搭載している製品があります。クラウドと連携することによって、テレビ番組をはじめとする動画配信サービスなどの映像解析を実現。これにより、視聴しているコンテンツに合わせて高精細な画質にできるので、リアルな映像を楽しめます。
このほか、一部の機種には地上デジタル放送のノイズを低減し、高精細な映像の「地デジビューティX」や、インターネット動画を高画質で視聴できる「ネット動画ビューティ」などの映像技術が搭載されています。適切なパラメーターを用いて高画質化するので、鮮明で美しい映像を堪能できます。
さらに、「おまかせAIピクチャー」では視聴環境や色温度に合わせて適切な画質に調整することが可能です。たとえば、日中の明るい外光が入る部屋でテレビを視聴する際、おまかせAIピクチャーによってテレビが見えやすいように部屋の明るさに適応したくっきり鮮やかな画質に変えることができます。「外光で映像が見えにくい」という状況を防げるので、ストレスなくテレビを楽しめます。
「テレビ REGZA」で商品を探すソニーのBRAVIAシリーズは、一部の製品に高画質エンジンの「X1 Ultimate」を搭載しており、奥行きを感じられる映像で臨場感を味わえるのが特徴です。また、美しい映像だけでなくソニーは音響技術にも優れています。たとえば、「アコースティック サーフェス オーディオプラス」を搭載している大型テレビであれば、画面が振動して音を出力するので映画館で鑑賞しているときのようなサウンドを体験できます。
このほか、ソニーは「Android TV機能」を搭載した製品もあり、動画配信サービスが充実しているのでテレビ番組だけでなく映画やアニメなどさまざまなコンテンツを楽しめるのも特徴のひとつです。
「テレビ ソニー」で商品を探すパナソニックのビエラシリーズには、独自の高画質化技術である「へキサクロマドライブ」を搭載した製品があります。4K映像本来の色合いを忠実に再現しているため、階調表現ができずに色がつぶれてしまうこともありません。これにより、鮮明で立体感のある映像を楽しむことができます。
さらに、パナソニックの一部上位機種には映画館にも使用されている「ドルビーアトモス」対応の音声処理システムを搭載しており、立体音響で迫力あるサウンドを体験することが可能です。
「テレビ パナソニック」で商品を探すLGエレクトロニクスは自社製造を行っているので、コストパフォーマンスに優れているのが特徴です。一部の機種には「AI映像」や「AIサウンド」を搭載しており、視聴番組に合わせてAIが最適な画質・音声に調整。これにより、大画面で美しい映像と迫力あるサウンドを楽しむことができます。
さらに、応答速度がスピーディーな機種であれば動作にストレスを感じることがほとんどありません。速度重視のゲームなども快適にプレイできるので、大画面で楽しみたい方におすすめです。
テレビに不具合が生じた場合、寿命の可能性があります。視聴している最中に突然テレビが使えなくなって困ってしまわないよう、寿命サインを知っておくことが大切です。
テレビの故障サインには、第一に「画面の明るさが保てない」という点が挙げられます。バックライトが光源となっている液晶は、寿命が近くなると明るさが落ちていきます。以前よりも画面が暗かったり、明るさを調整しても変わらなかったりする場合は寿命が近い可能性があります。
このほか、「画面が映らない」という現象もテレビの寿命が近いサインです。液晶のバックライトが寿命に近づくと、画面が表示されないケースもあります。仮に、「音声は聞こえているけれど画面が映らない」という場合は、バックライトが原因になっている可能性が高いと考えられます。ただし、この症状は初期不良の際に出ることもあるので自己判断で決めつけるのは望ましくありません。テレビを購入して間もない場合は、バックライトを交換することによって直すことができるため、メーカーに確認してみるとよいでしょう。反対に、テレビを長年使用している場合は寿命の可能性があるため、買い替えを検討するのも一案です。
テレビの寿命サインには、「焦げ臭い」という点もあります。電源をオンにした際、テレビから焦げたような臭いがする場合は発火の危険性があります。すぐさま電源を切り、コンセントからプラグを抜くようにしましょう。この症状が出たときはテレビを使用するのは危険なのでメーカーに問い合わせて点検してもらうか、買い替えを検討することをおすすめします。
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テレビを新調する際、古くなったものをそのまま保管しておくとスペースをとり邪魔になってしまう可能性があります。使わなくなったテレビがあれば以下の方法で処分しましょう。
自治体が家電リサイクル品回収を実施している場合は、指定の回収業者を利用してテレビを処分することができます。ただし、有機ELテレビやブラウン管モニターなど、家電リサイクルの対象ではないテレビもありますので、詳細は自治体のサイト等で確認しましょう。
テレビの処分を依頼する手順としては、まずお住まいの地域の自治体のサイトで確認し、それでもわからない場合は窓口に処分方法を問い合わせましょう。次に、郵便局に備え付けの「家電リサイクル券」に必要事項を記入し、リサイクル料金を支払います。最後に、回収業者に処分するテレビと家電リサイクル券を渡し、収集運搬料金を支払うだけです。ただし、自治体によって処分方法が異なるので、あらかじめ確認しておくことが大切です。
このほか、テレビは指定の場所まで運び出す必要があるので、「一人で持ち運びできない」という場合は家族や知人に手伝いを依頼して人員を確保しておきましょう。
テレビを新調する際、購入先の店頭もしくはインターネット通販サイトにて下取りに出すことができます。このとき、回収業者に依頼するのと同様に収集運搬料金とリサイクル料金が発生するので、費用がいくらかかるのかを事前に確認しておきましょう。
くわえて、購入予定のテレビが「下取り値引き対象製品かどうか」も確認しておくのがおすすめです。仮に、下取り値引き対象製品だった場合は定価よりも安い金額でテレビを購入することができます。収集運搬料金とリサイクル料金がかかっても結果的に出費を抑えることができるので、テレビの買い替えで処分する際は下取りのほうがお得だといえるでしょう。
ジャパネットでは下取りできる商品も扱っていますので、お求めの際にはぜひご検討ください。
「テレビ 下取り」で商品を探す使わなくなったテレビでまだ使用可能な製品であれば、リサイクルショップで買取ってもらうことができます。状態がよく、人気の機種の場合は高額で買取ってもらえる可能性もあるでしょう。
さらに、リサイクルショップは出張買取を実施している店舗もあり、自宅までテレビを引き取りに来てもらうこともできます。この場合は店舗までテレビを持って行く必要がないので、「車がなくて運べない」という心配もありません。そのため、手軽にかつお得にテレビを処分したいという方におすすめです。
ただし、リサイクルショップによってはテレビを買取っていないこともあります。人気の機種でない場合は買取を断られることもあるので、リサイクルショップを利用する際は事前に店舗に問い合わせておくことが大切です。
50V型以上の大型テレビは、大画面で迫力ある美しい映像を楽しめるのが特徴です。また、機能性も充実しているため自分にぴったりの1台を見つけやすいといえるでしょう。ただし、大型テレビを選ぶ際は本体サイズが大きくなるため機能性だけを重視して選ぶのは望ましくありません。テレビには「最適視聴距離」があるので、部屋の広さも踏まえてサイズ選びをすることが大切です。
もし、「どのテレビを購入してよいのかわからない」という場合は、今回ご紹介した選び方とあわせて、おすすめ製品もぜひ参考にしてみてください。
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