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意外と知らないエアコンの仕組み|なぜお部屋を冷やしたり暖めたりできるの?

暑い夏や寒い冬に快適な室温管理をしてくれるエアコンは、今や私たちの生活に欠かせないものとなっています。ボタンひとつで部屋の温度調整ができるエアコンですが、みなさんはエアコンがどうやって冷やしたり温めたりしているのか知っていますか?基本的な機能とその仕組みを理解すると、エアコンを上手に使いこなすことができるはずです。そこで今回はエアコンの基本的な仕組みについてご紹介します。

仕組みを知るには、まず室内機と室外機の関係性を知っておこう!

まずエアコンの仕組みを知るためにも、室内機と室外機の関係性を知っておく必要があります。室内機とはお部屋に設置し風を送り込む機械のことで、室外機とは建物の外に設置されている四角い箱のようなものです。一般的にエアコンを作動させるには、この2つが必ずセットになっていないと作動しません。室内機と室外機は配管でつながっていて、配管内には「冷媒」と呼ばれる液体ガスが循環しています。冷媒は空気中の熱を運ぶ役割があるので、室内の空気を冷媒に乗せて外気の熱と交換することで室温の調整をしているのです。

どうやって冷やす?暖める?エアコンの仕組み!

エアコンの仕組みですが一連の動きは同じであるものの、冷房と暖房では逆の手順をすることで、空気を「冷やして部屋に送り出す」、「暖めて部屋に送り出す」という機能を生み出しています。

以下で冷房と暖房の仕組みについて詳しく解説します。

冷房の仕組み

冷房を稼働させると、部屋の温度を下げるために、まず室内機が部屋内の空気を吸い込みます。吸い込んだ空気に含まれた熱は冷媒に乗せられて室外機へ送られ、圧縮機で圧力がかかってさらに高温になります。高温になった冷媒は室外機の熱交換器を通り過ぎるときにファンの力で屋外へ放出されます。真夏に室外機の前を通ると暑い風が吹いていることがありませんか?この熱風がまさに室内の熱を圧縮したものなのです。熱を放出した冷媒は室外機の減圧機によって温度が下がり、その低温になった冷媒が室内機に送られ、熱交換器を通る際に冷たい風となってお部屋に届く仕組みとなっているのです。

暖房の仕組み

続いて暖房の仕組みについて解説します。

暖房は冷房とは反対の手順で温度調整を行います。暖房の場合、まず室外機の熱交換器で外から空気を集め、その空気の熱を冷媒に取り込みます。次に、圧縮機によって冷媒に圧力をかけ高温したのち、高温になった冷媒がそのまま室内機に送られ、熱交換器を通る際に暖かい風となってお部屋に届く仕組みなのです。熱をお部屋に届けた冷媒は、ふたたび室外機に送られて減圧されたあとに外から集めた空気の熱を取り込む……という工程を繰り返します。

除湿(ドライ)機能と冷房の違いは?

みなさんの中には、除湿機能を使っていたらお部屋がだんだん寒く感じてきて「もしかして冷房と除湿って同じ機能?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。除湿機能を使っているのにお部屋の温度が低くなるのは、空気中の水分量が減っていくことに原因があります。

ここからは、なぜ除湿でお部屋の温度が下がるのか、除湿機能と冷房は具体的にどう違うのかについてご紹介します。

除湿(ドライ)機能の仕組み

除湿機能は空気中の水分を集めて排出するための機能ですが、まずは空気中の水分量を下げる仕組みからご紹介しましょう。

夏は湿度が高く冬は乾燥しますよね。その理由は、温度の違いによる空気中の水分量の違いによるものです。空気中の水分量は温度が高いほど多く蓄えられることから、夏はジメジメとして冬はカラッと乾燥するのです。そして空気中の水分は温度を下げることで外に逃げていきます。よくある例としては、夏場に冷たい飲み物をコップに注いで放置しておくと水滴がコップの周りにつきますよね。これは、冷たいコップに空気が触れることで空気中の水分が逃げて、コップに付着したものなんです。

この仕組みを活かしたのがエアコンの除湿機能です。水分を含んだお部屋の空気は室内機によって集められ、熱交換器で温度が下げられます。空気の温度が下がると空気中の水分は水滴になって熱交換器に付着し、ドレンホースを通して屋外に排出されていきます。この処理を繰り返すことで部屋に漂うジメジメとした空気がカラッと快適になるのです。

そして除湿とひとくくりに説明してきましたが、エアコンの除湿機能には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2つのタイプがあります。弱冷房除湿は先ほど紹介した方法で除湿するタイプです。水分を屋外に排出したあと、温度が下がったままの空気がお部屋に送られるので、肌寒く感じることがあります。一方再熱除湿は、一度温度を下げた空気を再度暖めてからお部屋に送るので、肌寒く感じることなく快適な室温のまま除湿が可能となっているのです。

除湿(ドライ)と冷房の違い

エアコンのリモコンには、「冷房」と「除湿」のボタンがあり、どちらを押しても涼しい風が出てきますよね。いったいどのタイミングで使い分けたらよいのか迷ってしまう方も出てくるでしょう。

除湿機能はお部屋の湿度を下げることを最優先にしたいときに使いましょう。梅雨の時期や真夏の雨の日など、「なんだかジメジメしているな」と感じるときや、雨天時に冷房をつけてもなかなか適温にならないときに除湿を試してみるのがおすすめです。

一方、冷房機能は部屋の温度を下げることを最優先にしたいときに使うものです。湿度がそこまで気にならずお部屋の温度だけ下げたいときには冷房機能を活用してみましょう。このように、除湿機能と冷房機能はその日の天候や環境によって使い分けるのがポイントです。

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お部屋に適したエアコンを選ぶ際のポイント

エアコンは快適な室内環境を整えるために必要不可欠です。購入する前に部屋の広さや自分が求める機能など、確認しておきたいポイントがいくつかあります。ここでは自分の部屋に合うエアコンの選び方に焦点を当ててご紹介します。これからエアコンの買い替えや購入をお考えの方はぜひ参考にしてみてください。

適用畳数に注意する

すべてのエアコンには「適用畳数」があり、これはエアコンの冷暖房能力によって表される数値で、どのくらいの広さまで快適に温度管理できるかを表しています。たとえば、10畳の部屋に6畳用のエアコンを設置すると十分な冷暖房効果が得られず、思ったようにお部屋の温度が下がらない・上がらないということになる可能性があります。こうならないためにも、適用畳数を確認してお部屋の広さに適したエアコンを選ぶことがポイントです。

冷暖房能力を確認する

エアコンの能力は「定格出力(出力の最低数値〜最高数値)」を表す「kW(キロワット)」という単位で判断されます。出力が大きいからよいとは一概にいえず、出力の最高数値が大きい製品は設定温度になるまでの速度が速く、出力の最低数値が低いエアコンは室温の微調整がしやすいという特長があります。もしも使っているエアコンがなかなか冷えなかったり快適な室温になるまでに時間がかかったりする場合は、出力の最高数値が低いエアコンを使用している可能性があります。新しいエアコンを購入する際には、冷暖房能力も確認しておくのがおすすめです。

センサー機能の有無を確認する

部屋の温度調整をエアコンが自動でやってくれたら嬉しいですよね。そんなエアコンをご希望の方はセンサー機能が搭載されたものがおすすめです。たとえば「人感センサー」を備えたエアコンの場合は、人の位置や人数、動きなどを検知して自動で快適な温度に調整してくれます。

「温冷感センサー」を備えたエアコンは、一人ひとりの体感温度の感じ方を分析して個々に適した快適な温度に調整してくれます。センサー機能が搭載されていれば自分で細かく温度変更をしなくてもよいので、エアコンを購入する際はセンサー機能がついているかどうかも確認しておきましょう。

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まとめ

普段何気なく使っているエアコンですが、仕組みを理解するとおもしろいですよね。とくに冷房と除湿の使い分けについては「知らなかった!」という方もいらっしゃったのではないでしょうか。季節や状況に合わせて機能を使い分けて、快適な日常生活をお過ごしください。


よくある質問

エアコンはどうやってお部屋を冷やしたり暖めたりしているの?
冷房のときはお部屋の空気をエアコンが吸い込み、熱だけを奪って室内に戻すことで温度を下げます。反対に暖房の場合は外の空気から熱を集め、お部屋に放出することで室内の温度を上げます。
エアコンの除湿の仕組みは?
お部屋の空気を吸い込みエアコン内部で冷やすことにより、空気に含まれる水分がドレンホースから排水されます。そして水分の減った空気をお部屋に戻すことで湿度が下がります。